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2010年12月29日(水)
市が新しい就農支援策を発表

27日、市長は来年度から「全国から新規就農者を募集し、市内で就農することを条件に1人月額10万円を支給する事業を始める」と発表しました。支給期間は研修費として最長で5年間を見込み、農業大学校などで研修すること、また長野市民として最低10年間は農業を続けることを条件にするようです。農業の担い手不足が深刻な中、耕作放棄地の改善と若者の雇用確保を狙いとする新規事業です。報道によれば、見込み通りに進めば約1億円の補助事業になるようですが、中山間地域の活性化、農業の再生の切り札となるよう大いに期待したい事業です。

2010年12月29日(水)
市民会館、現在地を中心に建設する方針決める

27日、市側は懸案の市民会館の建設について、「現地で合築とする」方針を決め、議会側に説明しました。ポイントは次の5点に整理できると思います。。
➊建設地は現在地を中心。現市民会館及び玄関棟を解体し、その敷地に新市民会館及び第一庁舎を建設する。
➋庁舎と市民会館でロビーなどを共用する一部合築案(B案)で進める。施設に必要な規模・機能の確保は可能である。
➌750台必要とされる駐車場は、近隣の用地確保を含め平面駐車場で整備することを検討する。駐車場整備に合併特例債の活用は困難。
➍合併特例債を活用し、市民会館・第一庁舎ともにH26年度末までに建設する。
➎年明けから基本計画の策定を進め、来年3月にパブリックコメント、市民説明会を予定する。4月に基本計画を決定し、基本設計に入る。施設の詳細については、市民や議会の意見を聞き、基本計画・基本設計においてさらに検討する。

紆余曲折を経た市民会館の建設地は、これで固まったことになります。当初から「現在地」を提唱してきた私としては、この決定を基本的に支持します。課題は、新しい市民会館の4つの役割、「育む」「創る」「繋げる」「楽しめる」の拠点として十分な機能を確保できるかにあります。この日は、創造支援部門の施設として、リハーサル室1室250㎡、練習室・アトリエに480㎡(中30㎡2室、大60㎡7室)、ホールの楽屋に550㎡(15室)が確保できると説明されました。他自治体の文化芸術施設と比較しても、遜色のない規模・機能が確保できるとのことのようです。
私からは、使いやすさ、利用者・イベント主催者の動線を含めて、機能の確保は十分との判断なのかと質しました。答えは「十分である」でした。また、方針決定に伴い、市民への周知は2月1日号の『広報ながの』となることから、号外の発行の検討、または新聞広告を活用して1月中に周知することを提案しました。「検討したい」とのことでした。
いずれにせよ、これからの論点は遅ればせながら、「建設地」から「施設の機能・役割」「管理運営」に移ります。市民会館は市民の日常的な手づくり文化の発祥・創造の拠点となるよう、そして第一庁舎は市民サービスが向上しうる拠点となるよう、議論を尽くしていくことが求められます。1月18日に招集される臨時議会には、市民会館の廃止条例が提案されるようです。特別委員会は随時開かれるようですが、全体議論としては臨時議会を活用することが求められます。

2010年12月29日(水)
屋代線を考える議員連盟が発足…存続を願い、公共交通のあり方や地域活性化を考える

▲28日付信濃毎日新聞より

▲柳沢氏の講演…屋代線の厳しい未来、どう切り開けるか、ここからが正念場です。

12月27日、長野市・須坂市・千曲市の屋代線沿線3市の市議会議員有志69人が参加する「屋代線を考える議員連盟」が発足しました。若穂支所で設立総会を開くとともに、「屋代線の役割と沿線地域の活性化について」をテーマに、活性化協議会に学識委員として参画する柳沢吉保さん(国立長野高専・環境都市工学科教授)の講演会も催しました。参加する市議は長野市30人、千曲市23人、須坂市16人。会長に岡田荘史・長野市議を選出し、幹事長に私が就くことになりました。沿線3市の議員連携が形になったことは歓迎したいと思いますし、力になることを大いに期待したいと思います。。
議員連盟は「屋代線の存続を願い、沿線地域の公共交通のあり方及び地域活性化に関する政策を推進」することを目的とし、当面、①屋代線の利用促進運動の推進、②沿線地域の公共交通のあり方及び地域活性化に関する研究などを事業計画として確認しました。また、講演会では、柳沢氏が、長野電鉄屋代線の経営や利用状況の厳しさを指摘しつつも、まちづくりの活性化につながる鉄道のあり方を、都市計画と交通計画を連携させながら住民参加で考えること、もっと詳細な地域ニーズを調査・把握する必要性を強調しました。
年明け2月2日の活性化協議会で、実証実験の継続か、鉄道の休止または廃止によるバス代替かを決めるとされていることから、具体的に何をするのか、何ができるのかが問われています。事業計画では、「屋代線が高齢化や環境保全などに向け、市民生活に必要な路線」と位置付け、永続的に利用されるためには、「企業誘致などによる雇用の創出、若者の定住、観光面での誘客力の向上などで政策誘導が必要」としたところですが、まずは、3市の議員有志がこぞって、活性化協議会が実証実験の継続を選択するよう、それぞれの地域の委員、そして行政に働きかけることが不可欠です。アクションが必要です。
ところで、議員連盟の幹事長については、沿線の議員から選出をと強く求めたのですが、発起人で確認しているからと押し切られてしまいました。とやかくいっても仕方がないので、責任は全うしたいと思います。

2010年12月25日(土)
ホワイト・クリスマス



ホワイト・クリスマスです。18日にオープンしたスキー場はこれで一安心でしょうか。安茂里の積雪は3センチくらい、今朝は今年初めての雪かきとなりました。
丸一日かかった議会報編集委員会
昨日24日は議会報編集委員会。委員長を務めていますが、12月議会での各議員の質問・答弁原稿をまとめる初回の会議は、朝9時から夕方5時半まで丸1日かかってしまいました。代表質問・個人一般質問、17人分の原稿の精査は結構ボリュームがあります。皆さんの原稿を読みながら、12月議会を振り返る良いチャンスなのですが、根気と集中力が問われます。質問者が執筆した原稿を編集委員がチェックし、さらに議会事務局サイドで事前チェックを入れてもらっていますが、問いと答えに整合がないものがあったりと時間がかかってしまいました。委員長は表紙のトピックスと編集後記の執筆を担当します。2月1日に市民の皆さんに届けることになります。
屋代線の活性化協議会と市民会館特別委員会は傍聴できず
今日は、午前中に長野電鉄活性化協議会と第一庁舎・市民会館調査検討特別委員会が開かれたのですが、いずれも傍聴できず。ともに山場を迎えているだけに、審議状況を把握し、今後の対応を図りたいと思います。
とくに、屋代線の活性化協議会は、今後の方向性として示した3つの案についての主体別負担額や運営形態別の主体別負担額などが新たに示されたようですが、発言したのは沿線・若穂の代表をはじめ3人のみで、議論は全く低調なまま1時間余りで終わってしまったようです。次回は2月2日とし、規約に基づき、多数決で一つの方針を決定するとの進め方も確認されたようです。いよいよ剣が峰、できることはすべてやりきる構えが問われます。公共交通対策会議では、年明け5日に長野電鉄・笠原社長との懇談の場を設けています。また、協議会事務局(長野市交通政策課)を招き、勉強会・意見交換会を早々に計画したいと考えています。27日には、屋代線を考える議員連盟が発足します。

2010年12月22日(水)
12月議会が閉会しました

▲ゆず湯に入る前にゆずをパチリ

▲クリスマス気分?リビングが華やぎます。

▲24日の第11回長野電鉄活性化協議会を前に、長野地区公共交通対策会議で、酒井副市長に屋代線存続で第2次要望書を提出。実証実験の継続と鉄路存続のための運営スキームの再検討を求めました。詳細はこちらをご覧ください。

2010年も残すところ僅か。連日のように忘年会等があり、久々の更新になってしまいました。今日は冬至、ゆず湯につかりながら、胃を労わりました。
75議案を原案通り可決
市民会館の建て替え、権堂の再開発、地域公共交通、中山間地域の活性化、住民自治協議会の活性化などを焦点とした12月議会が20日、閉会しました。追加提案された教育委員などの人事案件を含め、市側が提出した約22億円の補正予算案やゴミポイ捨て防止条例案、廃棄物の適正な処理の確保に関する条例案など計75議案が原案通り可決しました。私は市が提出した議案には賛成しましたが、武器輸出三原則の堅持を求める請願を継続審査としたこと、ILO条約に基づき、医療・介護労働者の大幅増員と夜勤改善を求める請願を不採択としたこと、また、年金引き下げをしないことを求める請願を不採択としたことなどについては反対しました。

選挙管理委員選挙の珍事?!
任期満了に伴う市選挙管理委員と補充員それぞれ4人を選ぶ選挙では、委員選挙で候補者2人が同数で4位となり、最終的に議会事務局職員によるくじ引きで決着に。私が推薦した選挙管理委員は、くじ引きで負けてしまいました。残念…。選挙管理委員などの選挙は立候補制ではなく、議員が「この人は」と思う人を無記名投票する形で行われるのですが、結局のところ、本人不在の中での事前の根回しと票読みがすべての世界です。透明で公正な選挙という観点からは?です。制度的に見直して良い課題だと思います。
屋代線存続で特別委員会中間報告
私が副委員長を務めている公共交通対策委員会では、長野電鉄屋代線の活性化に向け調査審議してきた内容を本会議に中間報告しました。活性化協議会で「バス代替で移動手段を確保する」方向性が打ち出される中、「最終的には活性化協議会で結論を出すとこではあるが、沿線住民が屋代線の存続に向け一生懸命活動しており、拙速に向後の方向性を判断するのではなく、市民が納得できる公的支援のあり方を含めて今後の方向性を検討するよう強く要望する」という内容です。
最終日本会議終了後、活性化協議会会長である酒井副市長に同趣旨の要望書を提出しました。
Mウェーブの太陽光発電システム導入、断念も
3億円をかけて整備を予定するMウェーブへの太陽光発電設置について、約4000万円の国補助金が見込めなくなったことから、今後の国の動向次第では「計画を断念せざるを得ない」としました。私は9月議会で、がん検診等の受診料値上げに関連して、がん検診等に3億円かけていることに着目し、Mウェーブの太陽光発電よりもがん検診の値上げをしないことを求めてきた経過があることから、「計画断念」はある意味、朗報です。費用対効果を考えた優先順位の問題です。
就職できないのは「努力と反省が足りないから」と市長…自己責任論にはあきれるばかり
就職難が深刻化する中で、高校生や学生へのアドバイスを求める質問に、市長は「社会のせいにしても何のプラスにもならない。基本は自らの努力であり、あらゆる手段を使ったのか、コネを使ったのか、反省することだ」と述べました。徹底した自己責任論で、私自身は、就職活動をしたことのない社長経験者の市長としては「さもありなん」発言で、痛みがわからない経営者資質が露わになったものと冷ややかに受け止めましたが、共産党市議団は正式に抗議したようです。努力しても就職できない厳しい現実に、希望の光を差し込むのは、まさに国・地方の政治の責任です。市長は、さらに「ならせば平」という言葉を紹介し、今の苦労はいずれ報われると言いたかったのでしょうが、今日の雇用情勢、将来展望は「ならせば平」になるような安穏とした状況ではありません。結局のところ、我慢と犠牲を強いることになるのです。基本的な現状認識が間違っているといわなければなりません。
竹内県議と地域周り
22日は、竹内県議と一緒に地元安茂里をあいさつ回り。昼前の長野地区公共交通対策会議での酒井副市長(活性化協儀会長)への屋代線存続に関わる要望をはさんで、朝から夕方まで。県議と回りながらなのですが、話題は県政よりも市民会館と権堂再開発がもっぱら。関心の高さを改めて痛感しました。県議には悪いのですが、私自身の考えを伝える良い機会になりました。いよいよ選挙モードです。

2010年12月16日(木)
市長に新年度予算編成で要望書を提出

▲予算要望書を提出

▲市長、副市長らと意見交換。毎回思いますが、微妙に距離間がありますよね。



15日の夜は川中島バス労働組合青年女性部の総会と交流会。ラテンのミニコンサートも。愉快で素敵なひと時を過ごしました。奏者にはぐるりん号の運転手さんがいます。

16日、H23年度の予算編成にあたり市長に対し、市民ネットで「平和を希求、人権を尊重、自治を実現…安心・安全が市民の心に響く長野市政を」と題して、11の重点政策、68項目の重点施策を予算要望し、1時間ほど意見交換しました。予算要望書・全文はHTML版PDF版を参照してください。
市長は「もっともな指摘と受け止める。基本的に大きな意見の違いはない。ただし、重点の置き方、優先順位の問題は残る」としつつ「多角的な施策の要望もあり参考になる」と予算化に向けて前向きな発言をしました。市長には失礼かもしれませんが、ちょっと意外感が残ります…。
市民ネットの予算要望は、昨年に続き重点をかなり絞り込んでいます。総花的な予算要望ではなく、まさに優先順位、重点の置き方を対置させたものです。「優先順位にこそ、基本的な姿勢が現れるし、問われるのですよ」と強調したいと思います。私からは、特に公契約条例の制定、第三者による行政評価システムの構築、利用者負担の値上げ凍結などを強く要望しました。今後とも、私たちの考えが取り入れられ活かされるようしっかり取り組みたいと思います。
市長答弁を中心に、いくつかのポイントを報告します。
ポイ捨て防止条例の制定にあたっては、罰則規定には慎重に対応を
市長…「条例は少ない方が良いが基本。罰則の規定化を求める意見もあるが、監視のために人とお金が必要であることから、慎重に考えたい」
住民自治協議会への地域やる気支援金や事務局機能確立に向け十分な財政支援を
市長…「予算化の方向で検討中」、また住自治協の活動について「全体的には順調に前進している。初年度としては大きな成果があった」と評価。
長野市公契約条例の制定を
市長…「民間との契約に行政が法を上回る基準をつくることが果して良いのかといった点など、今の段階ではわからない部分もある。全国的な状況を見ながら検討していきたい」
指定管理者に対する評価や事務事業の行政評価に、市民サービス検証委員会(仮)など市民参画の第三者機関の創設を
市長…「第三者機関による評価は必要であると思うが、人選を含め外部をどのように扱うのか、迷っている。事務的な難しさもある。しかし、検討は進めたい」
第一庁舎、市民会館の建設でもっと市民への説明を
市長…「いろんな意見を聞いてまとめてきている。施設の建設地はまとまった。A、B二つの案をたたき台にして、より良い施設にする検討を急ぎたい」。総務部長が建設検討委員会で庁舎の仮移転が必要なそっくり建て替え案にも言及したことについては「あくまでも可能性という意味で触れたのでは。現下で検討の対象ではない。C案はない」と副市長。
権堂地区の再開発は文化交流施設に拘泥せず、ゼロベースで検討し直しを
市長…「市民会館とは完全に切り離している。地区の意向があり、これを尊重しながら、それこそゼロベースで検討する」
市民病院に産科の新設、検討を
市長…「医師会の協議が必要だが、医師会からは産科は充足していると聞いている。市内の産科開業医の将来見通しに課題があるかないかは調査する」
こども部の設置を
市長…「他会派からも要望されている問題だ。検討はしているものの、幼保一元化など国の方針が定まっていないこともあり、引き続き検討したい」
小中学校の芸術鑑賞予算や図書館図書購入費の復活を。また図書館に専門司書の配置を
市長…「教育委員会には予算の総枠を示している。耐震化に重きを置いた結果かとは思うが、全体の中で判断したい。司書の配置は2年後くらいを目途に市基準で対応していきたい」「学校へのエアコンや扇風機の設置も全体的な枠の中で考えたい」
長野電鉄屋代線は鉄路で存続を
市長…「活性化協議会の検討に委ねている。地域公共交通の活性化が重点である姿勢は変わらない」
消防と救急の兼務は進めず、専任制の維持を
市長…「それぞれの出動状況を見ると、いずれ兼務は必要となると思う。しかしながら資格取得の問題もある。命の重さに地域格差が生じないようにとの指摘はしっかり受け止めたい」

2010年12月10日(金)
代表質問・一般質問が終わりました。

8日からの代表質問、一般質問が終わりました。やはり、焦点は市民会館建て替え、権堂の再開発、公共交通の活性化・長野電鉄屋代線の存続です。
市民会館建て替え問題では、現在地での建設に方針転換し、庁舎と市民会館の配置案が示されているところですが、更なる市民説明について市長は「12月1日付の広報ながの、5日付信濃毎日新聞へのお知らせなど、広く情報提供し意見を聴いているので行わない」と述べ、頑なな姿勢を変えません。新聞に掲載された「長野市からのお知らせ」に、皆さん気づきましたか。17面「週間テレビ」ページの下段です。新聞広告の手法で市民への周知を図った点は評価しますが、効果の程は?…。意見が多く寄せられることを期待したいと思います。
また、質問では芸術文化の振興策がポイントに。市民会館に合わせ芸術文化振興を市の重点施策とする考えを表明、「今後策定する運営管理計画の推進に支障がないようにしたい」(教育次長)と説明するとともに、独自財源の確保として、自主企画事業、スポンサー制度、運営に参画支援するボランティアの導入、国の助成事業の活用などを挙げました。教育委員会では新市民会館に四つの役割、「育む」「創る」「繋げる」「楽しめる」を掲げてきていますが、なかでも「育む」「創る」役割を重視する姿勢を打ち出しています。課題は、こうした役割が施設機能として担保されるかどうかです。
市役所第一庁舎の「総合窓口」=ワン・ストップ・サービスの機能について、「①一人の職員がすべて対応する、②複数の職員で対応する、③近隣の窓口を案内する、三つの方法で検討中」としました。①、②を基本にすることが重要です。また、立体駐車場を整備する考えですが「有料を検討」としたことは要チェックです。これまで、夜間利用について有料化が検討されていることは承知していますが、一律有料化は問題です。
権堂地区の再開発について、「中心市街地、権堂地区全体の活性化を十分に検討する」とする一方で、「民間だけでは困難な経済情勢にあり、市が一定の役割を果たす必要がある。再開発ビルには公的・公共施設が入ることが必要」と述べています。新しい文化交流施設はご破算にはなっていないようです。また、権堂地区の活性化で国の「地域力活用アドバイザー」の活用を検討する方向性も示しました。
更に、中心市街地の活性化に関連し、観光大型バスの駐車場を県庁・緑町線沿いで可能性を検討していることも明らかにしました。中心地に大型バスの駐車場が必要なのか、観光バスと観光客の回遊性ある動線をどのように導くのか、慎重な検討が必要だと思います。
長野電鉄屋代線問題では、市長が議会冒頭で「今後、協議会で決定される結論に基づき、沿線住民の移動手段としての公共交通の確保について責任をもって対応する」と述べましたが、これは「鉄路に限らず移動手段は確保する、バスも移動手段」と言っているのに等しい発言です。私は存続に向けた市長の政治決断に一縷の望みを託してきましたが、なかなか難しい状況です。市側は「将来の技術革新等の可能性を残しつつ鉄路を休止して、バス代替とする」案でまとめたいと考えている節があります。24日には第11回活性化協議会が開かれ、上限分離方式など鉄路を存続させる場合の詳細な負担、公的支援のスキームなどが報告されることになりそうです。その上で「それぞれ持ち帰って検討し、次々会で決める」という方針なのでしょうか。
この議会では、多くの議員が屋代線存続問題を取り上げました。「バス代替の結論は拙速」との意見です。13日には公共交通対策特別委員会で「中間報告」の取りまとめを行いますが、いずれにせよ時間が迫っています。目に見えるアクションが必要です。
また、生活バス交通活性化では、8地区8路線での実証運行の結果を踏まえ、利用者基準に満たなかった地区を含め、運行ルートやバス停の見直しなどを行い、来年度も継続して実証運行を継続させる考えを示しました。
全体的には、これらの他に、住民自治協議会の事務局機能の拡充、中山間地域対策、雇用対策、森林の活性化と地産木材の活用などが論点だったように思われます。改めてポイントを報告します。
週明け14日、15日は委員会審議です。

2010年12月2日(木)
師走…12月議会が始まりました

▲安茂里地区のまちづくり委員会


▲ワークショップでの課題と原因探り

早いもので師走です。朝のキリッとした冷え込みの中、善光寺平から望むことのできる雪をかぶるアルプスの雄大な姿が素晴らしいです。そろそろ世相を反映する「今年の漢字」が発表されますが、昨年の「新」から、今年は何になるのでしょう。なかなか思い浮かびませんが…。せっかくの新政権実現も、最近は霞んでますしね。
さて、今日から19日間の会期で12月議会が始まりました。約22億円の一般会計補正予算案をはじめ、67の議案が提案されました。焦点は市民会館の建設、屋代線の存続、そして権堂の再開発でしょう。「市民会館建設問題での今日的な課題と今後の対応」についての私見を思いつくまま、まとめました。かなりのボリュームになってしまいましたが、ご覧いただき、ご意見を頂戴したいと思います。
30日には臨時議会が開かれ、国の人事院勧告や県の人事委員会勧告に基づき、職員や特別職の給与条例の改定が全会一致で決まりました。今年も引き下げです。公務員給与を民間ベースに合わせていく趣旨での改定ですが、公務員給与の引き下げは、民間を含めた賃金ベースの抑制につながることが懸念されるとともに、地域経済に与える影響も大きく、慎重に考える必要があると思います。
新年度の予算編成にあたり、この時期に市長に重点施策の予算要望を行っています。今年は12月16日(木)に行う予定です。この件についても皆さんの要望をいただければと思います。これから、まとめます。
30日の夜、安茂里地区の「まちづくり委員会」を傍聴してきました。住民自治協議会のもとで安茂里地区のまちづくり計画の策定をめざし、3つの部会を構成しワークショップ方式で検討されているもので、この日は中間報告でした。住民の皆さんのまちづくりへのアイデアと熱意には、大いに触発されます。
国の2011年度予算編成にあたっての「元気な日本復活特別枠」=
1兆3千億円の配分決定に向けた政策コンテストの評価結果で、注目していた国土交通省の「地域公共交通確保維持改善事業=453億円」は「B判定」で「積極的に評価できるが問題がある」とされてしまいました。1858億円にも上る思いやり予算がA判定とは!です。生活バス交通や屋代線の存続・活性化に向けた切り札となる国の財政支援スキームの柱ですから、今後の成り行きにハラハラしながら注目です。

2010年11月28日(日)
沖縄県知事選挙、伊波氏が惜敗…慌ただしく過ぎた1週間

28日投開票が行われた沖縄県知事選挙は、社民党などが推薦する伊波洋一(前宜野湾市長)候補が惜敗し、仲井真弘多知事の再選で決着しました。悔しい結果です。当選した仲井真氏も普天間基地の移設は「県外移設」を公約しました。政府側は結果いかんにかかわらず「日米合意」を盾になりふり構わず普天間の名護市辺野古への移設を沖縄県民に求めてくることは必至ですが、打開策が見いだせているわけではありません。本土の私たちを含め、普天間の海外移設・基地縮小を求める国民世論がカギです。
この1週間はあわただしく過ぎました。22日月曜日には、現在地で建設するとした市民会館の建て方の案が示されました。第一庁舎と市民会館を独立した建物で併設する案と、両施設のロビーなどを共有とし一体的な建物として建設する案の2案です。また、メインホールの規模は1,300人と縮小されました。決定的な違いは、メインホールの舞台を1階(地上面)とするか2階(トラックリフトが必要)とするかにあると受け止めています。両案には長短があるのですが、私は、第一庁舎ではワンストップ・サービスの市民サービス向上が図れるのか、市民会館は市民の芸術文化活動の日常的な拠点として機能できるのか、イベント主催者側の利便性が確保されるのかといった視点からの検討が重要であると考えています。さらに市民合意について、『広報ながの』での号外発行や市民説明会の開催を通じて十分に理解を求めていく取り組みが不可欠でしょう。
23日は所用で東京の娘たちを日帰りで訪問。24日は議会運営委員会で30日の臨時議会、12月2日からの定例会の議事運営について協議。この委員会では、先の委員会での議会活性化の視察をどのように活かしていくのか、さらに議会基本条例を制定して1年が経過する中で、取り組みの検証を議会運営委員会として行い、全体化していくことを提案しました。
24日夕刻には屋代線存続で申し入れ、そして25日は長野電鉄屋代線活性化協議会、翌26日は公共交通対策特別委員会、これらの様子は既にアップ済みです。そちらをご覧ください。
27日は、社民党県連の組織財政強化委員会の会合の後、午後には
安茂里地区の青少年健全育成住民大会に。
小・中学生の子ども会への期待、そして長野工業高校の校外活動の報告、さらに親としての取り組み報告など活発な意見交換が行われました。とりわけ、「子ども達しかいない時の防災・防犯活動を子ども会で」との提案は、子ども達の目線からの提案で、「そうだよな~」と納得しながら聴き入りました。子ども達を主役とした健全育成住民大会ですが、大人にとっての刺激、勉強の場に…。安茂里地区の取り組みで特筆すべきは、住民自治協議会主催のアモーレフェスタなどで、地域の工業高校の生徒会の皆さんが(今年は裾花中学校生徒会も参加)企画運営に参画するとともに、ゴミ清掃や夏祭りを地域と一緒に取り組んでいることです。学校の外で地域と結ばれていることがポイントです。

28日の日曜日は竹内久幸県議の後援会の総会と交流会。ここで竹内県議が正式に県議選出馬を表明、来春に向けて忙しくなります。
 こうしたいろんな行事の合間を縫って、「市政直行便」を地域配布していますが、なかなか終わりそうにありません。気持ちは焦っているのですが…。
北朝鮮の韓国への砲撃で、一挙に緊張感が…。米韓合同軍事演習への対抗措置ともされていますが、民間への先制無差別攻撃は断じて許されるものではありません。南北朝鮮の冷静な自制を強く求めたい。
さてさて、今週からは議会です。12月議会に向けては、25日に連合推薦議員の懇談会、26日には地区労組会議や市労連の皆さんと市政協議会を開き、課題を意見交換しました。12月議会では一般質問はありませんが、約22億円の補正予算案の審議をはじめ、市民会館、屋代線、権堂再開発、ごみのポイ捨て防止条例、廃棄物の適正な処理の確保条例、指定管理者の指定などなど課題山積です。

2010年11月27日(土)
良い刺激になりました!住民活動フォーラム2010

▲若穂地区の屋代線存続の発表

▲戸隠地区のノルディックウォーキングの実演を交えた発表

先週の話になりますが、17日に住民自治協議会の活動を交流する「住民活動フォーラム2010」が市民会館で開かれ、9地区の活動報告を聴く機会を得ました。いずれも創意工夫を凝らした活動に住民自治活動の着実な前進を実感しました。
住民自治協議会の本格稼働を踏まえ、「地域やる気支援補助金」を活用した活動事例の報告会で、互いに刺激し合い切磋琢磨していこうとの趣旨で開かれたものです。9つの自治協の代表が活動を報告。芹田地区の小型防災無線機導入事業や若穂地区の「乗って残そう屋代線事業」、若槻地区の社団法人を立ち上げての遊休農地を活用した市民菜園づくり事業、更北地区の小学校と連携した「ホタルの郷再生事業」、戸隠地区のノルディック・ウォーキング教室事業などなど、地域性を凝らした取り組みは大いに参考となるものでした。地域の住民が参画する事業で住民自治の育みの礎となります。特に若槻地区の社団法人を立ち上げての取り組みは、その発想を含め脱帽ものです。
ロビーでは地域自慢コーナーが設けられ、11の自治協が地元産の農産物などを販売、試食もあり賑わいました。ただホールでの報告会の参加者は、ちょっと物足りなさも…。
 安茂里住民自治協会は今回参加していませんが、聴きに来ていた三役は「どこも頑張っている。刺激になるね」と話していました。来年は活動報告できるようにしたいものです。
今回は初めて開催されたものですが、主催は長野市、できれば行政主催ではなく住民自治協議会が主催する形に発展させたいものです。また、自治協の各部会単位の活動交流会も企画し、全体的な活動の底上げが図られることも今後の課題です。

2010年11月24日(水)
屋代線存続で活性化協議会会長に申し入れ


明日25日に屋代線活性化協議会(法定協議会)が予定され、新しい運営形態のスキームの検討結果が提案されることを見据え、長野地区公共交通対策会議で屋代線活性化協議会の酒井登会長(副市長)に対し、屋代線存続に向け、国の支援の動向等を見極め、拙速に結論を出さず、実証実験を継続し目標である年間60万人の利用者達成に向けた取り組みを強めるよう申し入れを行いました。申し入れの内容はこちら(PDF版)をご覧ください。
屋代線の将来については、夏の実験運行の結果やアンケート結果の評価報告から、鉄路を廃止しバス代替とする方向性が提示されることが濃厚となっています。酒井会長は「鉄道を残したいという思いはあるが、お金がかかることも考えざるを得ない。客観的な状況や数値をもとに情緒的、感情的でない対応を進めたい」とし、バス代替についてやむを得ないとする考えを強く滲ませると同時に、「明日の協議会には3つの案を示し、できれば一つの方向性を決めていきたい」としました。
バス代替は、屋代線の活性化・再生に向けた総合連携計画の目標に反する方向性であるといわなければなりません。沿線では「乗って残そう!屋代線」を合言葉に利用促進の取り組みが真剣に取り組まれ、これからの運動展開にも強い期待が寄せられています。明日の協議会は大きな岐路になりそうです。明後日の26日には公共交通対策特別委員会で屋代線について集中審議を予定しています。屋代線廃止の危機、まさに正念場です。

2010年11月16日(火)
公契約条例の学習会を開きました…自治体からワーキングプアを無くそう!

▲県労働会館で開いた学習会、講師の勝島行正さん

▲自治体議員をはじめ、公契約に関わる自治労、私鉄、印刷など労働組合の皆さんも参加。熱心討議が行われました。

16日、社民党県連合の主催で「公契約条例学習会」を開きました。15日の松本会場に続いての政治塾第2弾の公開学習会で、長野会場には40人余りの皆さんに参加いただきました。講師は神奈川県地方自治研究センター事務局長の勝島行正さんで、川崎市での条例制定をはじめ、公契約条例の制定に向け情報発信をされている方です。実践的で意義のある勉強会となりました。
公契約条例とは、行政が建設工事や委託事務など発注する公契約における最低賃金条例です。2009年9月に千葉県野田市で全国初の公契約条例が制定され(市長提案)、注目の自治体政策条例です。今日、東京都国分寺市や神奈川県川崎市でこの12月議会において新たに条例が制定される見通しとなっています。
 趣旨を分かりやすく野田市の条例前文で紹介します。
「地方公共団体の入札は、一般競争入札の拡大や総合評価方式の採用などの改革が進められてきたが、一方で低入札価格の問題によって下請の事業者や業務に従事する労働者にしわ寄せがされ、労働者の賃金の低下を招く状況になってきている。このような状況を改善し、公平かつ適正な入札を通じて豊かな地域社会の実現と労働者の適正な労働条件が確保されることは、ひとつの自治体で解決できるものではなく、国が公契約に関する法律の整備の重要性を認識し、速やかに必要な措置を講ずることが不可欠である。本市は、このような状況をただ見過ごすことなく先導的にこの問題に取り組んでいくことで、地方公共団体の締結する契約が豊かで安心して暮らすことのできる地域社会の実現に寄与することができるよう貢献したいと思う。この決意のもとに、公契約に係る業務の質の確保及び公契約の社会的な価値の向上を図るため、この条例を制定する」
勝島氏は「野田市での公契約条例制定の意義は①これまでの政府・行政当局の公契約条例に対する否定的な見解を超えたこと、②そのことにより公契約条例の実現可能性が高まったこと、③官製ワーキングプアに対する具体的な対応がなされたこと、④公共サービスのあり方について新たな視点が提起されたことにある」と指摘した上で「自治体がワーキングプアをつくってはならない、人間らしい仕事(ディーセントワーク)という原則のもとに公共サービスの新しい設計図が必要となっていることを基本に据えた条例制定の取り組みが求められる」と強調しました。
長野市議会においても、公契約条例の制定を提案してきましたが、行政側は「最低賃金法を超えることはできない。国の法改正等の動向を見極める」との答弁にとどまってきました。条例制定の全国的な機運をもとに、議会としての検討会の設置をはじめ、公契約条例の制定に向けて仕切り直しで取り組みを始めたいと思います。

2010年11月14日(日)
札幌でDMV(デュアル・モード・ビークル)に試乗してきました

▲苗穂工場ではSLが点検中

▲道路から線路へ。手前がガイドウェイ

▲線路上のDMV

▲DMVの車内から

10日から12日は公共交通対策特別委員会の行政視察。初日は札幌市内のJR北海道苗穂工場の施設内で開発途上のDMVに試乗してきました。DMV(デュアル・モード・ビークル)とは、道路とレールを双方向に走行可能な車両で、新しい交通モードとして全国から注目されています。
一度は実際に乗ってみたかったDMV、工場内ですが、ようやく叶いました。「百聞は一見に如かず」です。実際に乗ってみると、まさに感覚はマイクロバスでした。線路上では「ガタンゴトン」とレールからの音が響きますが、乗り心地は悪くはありません。モードチェンジが大変簡単なことには驚きです。試乗した車両は第3世代の「DMV920」でトヨタのマイクロバス・コースターを改造したもの、定員は25人です。道路から線路への移動はガイドウェイと呼ばれる専用ポイントで、レールの幅に合わせ油圧制御で車輪をバス車体から降ろし、レールに乗っかる後ろのゴムタイヤの内輪が駆動輪となります。線路から道路へのモードチェンジは踏切の手前で車輪を格納し、そのまま踏切から道路に出る仕掛けです。線路と道路がフラットになっていれば、どこでもバスモードへの転換が可能です。線路上では時速70キロまでは可能のこと、線路の上をバックできるのもDMVならではです。大量輸送は課題を残すものの、高速性、定時性は確保されそうです。
JR北海道・DMV推進センターの今村氏は、実用化の目途に関し、「2012年(H24年)3月までに道内での本格営業運行をめざしている」としました。期待は膨らむものの、安全性の確保、保安システム、輸送人員、バリアフリーへの対応、法制度上の規制など、実用化に向けクリアすべき課題はまだ山積状態のようにも思えます。大量輸送の課題は「例えば、沿線学校の始業時間を遅らせてもらう(実際に北海道内では実施されている)ことでカバーできる」との話は興味深く聴きました。
鉄道の既存ストックを活かし「車をレールの上で走らせる」発想は面白いと思います。コストを考えると、経営の厳しいローカル鉄道の救世主となる可能性はあるかもしれません。鉄路が必要とされていること、そして鉄道とバスとの一体的な交通ネットワークの構築がカギでしょう。屋代線の新しい交通モードとしては、DMVの話題性を活かし観光ルートとしての活用には可能性があると思いますが、通学・通勤対応には実用化の目途がどのように立つのかを見極める必要がありそうです。
 今回の特別委員会の視察報告は副委員長である私がまとめることになっています。DMVの詳報は、旭川市のバス交通活性化計画、茨城県ひたちなか市でのひたちなか海浜鉄道の再生の取り組みとあわせて、まとめて報告します。
ところで、この視察で風邪っぴきに、薬局で薬を買いこんで何とかしのぎました。今日は「犀沢公園橋通りを愛する会」ボランティアの御苦労さん会で、中条の「やきもち家」へ。温泉とアルコールで風邪を完全退治?にしたかったのですが…、ちょっと甘かった感じです。鼻をすすりながらの更新です。

2010年11月9日(火)
屋代線存続問題で若穂住民自治協・チーム屋代線の皆さんと意見交換

代表委員の一人を務める長野地区公共交通対策会議で8日、若穂支所で若穂住民自治協議会・チーム屋代線の皆さんと屋代線の存続に向けて懇談しました。先程公表された実験運行の評価報告の受け止め、実験運行の継続・利用促進策の今後の取り組み、新しい運行形態・経営スキームの考え方、活性化協議会及び市行政への対応などについて率直な意見交換をしました。若穂の皆さんの屋代線存続に向けた真剣な想いと取り組みは大いに刺激となります。有意義な意見交換をさせていただきました。お忙しい中、ありがとうございました。
若穂の皆さんからは、「わずか3ヶ月の実験運行で屋代線の将来が決まってしまうことに危機感と不信感を持っている」「増便も本当に必要な時間帯で実施されていない。実験運行としては極めて不十分」「しかし、利用者も収入も1割増えたことに、もっと注目してもらいたい」「鉄道をやめるための評価で、バス代替ありきは認められない。残すために何ができるのかが真剣に検討されていない」「事業者、行政、利用者が同じベクトルに向かっていないことが問題。3者が存続の同一のベクトルに向かって取り組むことが不可欠」「そもそも総合連携計画は3年間で活性化の方向性を出す計画、目標の60万人に向けて、鉄路を活用したまちづくりを考えたい」との意見が相次ぎました。
また、「マイカーからの乗り換えは簡単ではないが、利用者や企業に経済的インセンティブが働くような政策誘導、公共交通利用エコポイント制度などが検討されるべき」と、単に啓発に終わっている公共交通への利用転換策の課題も指摘されました。さらに「どんな経営スキームが一番望ましいのかを判断できる状況にはないが、屋代線を公共交通ネットワークの一部と位置付けた公的支援は不可欠」との意見も強く出されました。
11月25日に予定される屋代線活性化協議会では新しい運行形態の検討にかかるたたき台が示される予定です。バス代替運行もメニューに入ってくるのではないかと推察されます。一方、毎年1億7千万円の赤字を負担している長野電鉄が、「廃止やむなし」と表明してしまうのではないかとの危機感も募ります。年度末に向けて大きな山場を迎えることになると思われます。
懇談会を通じて、?屋代線は存続する、バス代替ありきにはしないこと、?3年間の期間で実験運行を継続し、利用者60万人の目標達成をめざす取り組みを最優先すること、?鉄路として残すために必要な公的支援の具体的な道筋を検討すること、これら3点を共通認識にできるのではないかと考えています。
松代住民自治協議会の皆さんとの懇談会も調整していますが、沿線地区では11月18日に沿線4地区(千曲屋代・松代・若穂・須坂井上)の懇談会を計画されているとのこと、沿線の皆さんの取り組みが優先です。公共交通対策会議としては、次回の法定協議会までに、沿線の皆さんとの意見交換を踏まえ、長野市長に要望・申し入れを行う計画です。
明日から3日間、公共交通対策特別委員会で行政視察に出かけます。札幌市・JR北海道車両センターでDMV(デュアル・モード・ビークル)、旭川市・生活バス交通の活性化、ひたちなか市・ひたちなか鉄道の再生を勉強してきます。

2010年11月7日(日)
第4回安茂里アモーレフェスタ…地域の一体感、醸成へ


好天に恵まれた7日、安茂里住民自治協議会によるアモーレフェスタが開かれ出かけてきました。「安茂里の愛の祭典」といったところでしょうか、今年は4回目、大勢の区民の皆さんで賑わいました。安茂里総合市民センターの主会場・集会室では保育園や小学校、中学校などの鼓笛、合唱、吹奏楽、演劇のステージ発表、体育館では子どもたちの工作教室や新聞エコバッグ製作教室などに工業高校の電気自動車の展示も。屋外広場では綿菓子や焼きそばなどの出店のコーナーが並び、消防車やパトカーなどが展示されました。また、信更地区自治協がりんごと野菜の産直販売で応援参加。年を重ねるごとに充実度が増しています。
準備や運営には、これまでも長野工業高校の生徒たちに手伝ってもらってきましたが、今年は裾花中学校の生徒会も運営スタッフに加わり、確実な広がりを見せています。地元の中学生や高校生が運営に携わり、一緒に地域イベントを担い、一体感を経験していく…素敵なことです。
 「自治協の活動は、どこの地区も創意工夫を凝らしていますが、安茂里地区のアモーレフェスタは、手作りコンサートとあわせ、誇れる自治協活動の一つ。お互いが愛を感じながら、住み続けたい安茂里に向けて知恵と力を出し合う、そんな自治活動が大きく膨らんでいくことを心から願います」とオープニングセレモニーで挨拶させてもらいました。
2010年11月5日(金)
市民会館、現在地で建設に…素直に喜べない方針転換、新たな問題孕む

市民会館の建設地について鷲沢市長は4日、議会の意見を重く受け止め、権堂東街区での建設を断念して、緑町の現在地を中心として、議会と十分相談しながら検討を進め、12月中旬までに計画を決定するとの方針を、市議会各会派に対し正式に表明するとともに、記者会見で市民に明らかにした。
市長が示した「市民会館及び庁舎建て替えの基本的な考え方」は次の5点。
(1) 市民会館は、基本構想の理念に沿って、文化芸術振興が図れる施設とする。
(2) 建設地は現在地を中心とする。(両施設の併設を前提とし、庁舎の仮移転はしない)
(3) 中心市街地の活性化のため、権堂B-1地区(東街区)の再開発事業は実現する。(文化交流施設など)
(4) 合併特例債を活用し、H26年度までに建設する。
(5) 施設整備にあたり、将来の都市構造に配慮した道路整備が可能な配置とする。(市役所南部方面への相互交通化)
議会の意見を踏まえ、現在地での建設に方針転換したことは「賢明な判断」として評価したい。しかし、素直に喜べない。新しい問題をはらむ方針転換であるといわなければならない。
一つは、現在地での建設にあたり、庁舎の仮移転を排除した併設方式としたこと、市役所東側の踏み切りの相互交通をはじめ、周辺の道路整備を可能にすること、これら二つの条件を設定したことだ。この条件をクリアーする併設案は、実は建設可能な案(9月21日『現在地案の検証』)として示されていないのだ。どんなウルトラCを考えているのか。
二つは、権堂東街区に文化交流施設(詳細は何もない)という「別施設」を建設することだ。権堂の活性化になぜ「箱もの」なのか、文化交流施設なのか、市民会館と同様の疑問を抱かざるを得ない。権堂地元に市民会館以外の文化交流施設を活用する考えがそもそもあったのだろうか。権堂の活性化は、いったん立ち止まり、権堂全体の活性化・再生の戦略ビジョンを構築し、A・B・Cの3地区をどんな再生拠点とするのかを練り直すことが先決だ。
三つは、市は11月20日前後までに、現在地での市民会館建設の具体、権堂東街区の再開発事業の具体のたたき台を示すとしたことだ。今まで、議論もされず検討もされていない事柄を、2週間余りの短い期間で練り上げることは、余りにも拙速すぎるし、作成される案の実現性に疑問を禁じ得ない。
四つは、市民会館建設地の方針転換、権堂活性化策の新しい方針について、市民の理解と合意をいかに図るのかということだ。議会とは「十分相談しながら検討する」とされるが、市民の合意形成について、とりわけ、権堂活性化策については、市民への情報提供と意見を聴く場が必要である。

市の方針転換について、まずは所感として報告しておきたいと思います。

2010年11月3日(水)
震度6強の直下型地震…小市区の防災訓練



11月3日午後1時、震度6強の直下型地震が発生。防災無線で地震第一報が伝えられ、小市区の防災訓練が始まりました。午後1時10分には現地災害対策本部が設置、区役員の皆さんから携帯電話で地域の被害状況が続々とはいってきます。今年の訓練は避難場所である小市公民館への避難訓練やDIG(図上訓練)をはじめ疾病被害者のリヤカーでの搬送やバケツリレーによる初期消火、女性部と日赤奉仕団による炊き出し訓練などが取り入れられました。
2時間半近くに及ぶ訓練は、60人位の区民が参加。「いざ」という事態に備えました。7月16日の集中豪雨災害では、地域の自主防災会の初期活動が人的被害ゼロにつながったこともあって、訓練には力が入ります。消防安茂里分署所長の講評では
「85点」との採点でした。地震災害では、道路が寸断され、通常のルートでは避難所にいけない場合も。一方、消防や救急は市域全体での活動に動員されることから、地域での支え合う活動が基本となります。地域の道路状況、危険個所を踏まえて避難ルートを考えておく必要があること、3日間分の水や非常食の保存をすることなどが強調されました。私は「いざ災害という段階では、まずは自分の安全を確保すること、そして“向う三軒両隣作戦”で普段から近所とのつながりを深め、互いに安否確認し助け合うことが大事。“備えあれば憂いなし”の精神で訓練を活かそう」と挨拶させてもらいました。
11月1日から2日、市民ネットで政信会と合同で山口市と大牟田市を行政視察してきました。山口市はメディア・アートの拠点である「情報芸術センター」、大牟田市は認知症ケァコミュニティ推進事業です。大変参考になりました。報告は別途とします。

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