5日午前中、選挙を前にして任期中最後となる合同会派総会が開かれました。課題は合併後の調査報告、第2次住宅マスタープラン後期計画の素案などです。
「1億円の合併財政効果」というが…。旧信州新町・中条村との合併による住民サービスや財政状況の調査報告では、普通会計の歳出決算額を比較して、旧町村の特別職や議員の失職などにより、経費1億円の削減効果があったとされています。「お出かけパスポート」など経費が増大した事業があるものの、全体としては合併のスケールメリットを活かすことができたとの報告です。
しかし、この数字は普通会計のみの比較で、水道事業など公営企業会計を含めた全体の財政比較ではありません。旧町村から引き継いだ借金は普通会計で70億円、企業会計を加えると140億円となります。財政面では、やはり全体像が見える調査報告であってほしいと思います。このことは総会の中で指摘しました。
報告書は「今後の課題」として、①合併地区内の市バスの運行、②合併斎場の管理運営、③民営小規模水道施設への補助、④博物館施設の4つをあげています。これはこれとして理解しますが、合併で廃止・縮小された事業も少なくなく、合併地区の市民にどの程度サービスが向上したと受け止められているのかといった市民感覚の調査も踏まえ、今後の課題を整理する必要があるでしょう。
ニーズに逆行する市営住宅削減案…。また、第2次住宅マスタープラン後期計画では、公営住宅の役割を「民間借家に住むことが非常に困難な著しい低年収の世帯を対象とする」事に限定し、市営住宅の戸数を178戸(5%)減らすことをポイントにしています。新たな格差と貧困が広がる中、市営住宅の役割を小さく限定していく基本的考え方には同意できません。老朽化した市営住宅の建て替えをはじめ、市民ニーズに応えられる公営住宅の拡充が求められていると考えます。概要版での説明であったため、本編を読みこなし、チェックすることが必要です。
住宅リフォーム補助金、補正予算で拡充を!…。9月1日から始まった「住宅リフォーム助成金」の申請受付は、用意した700枚の整理券が9時40分には終了するほど、申し込みが殺到し、予算5千万円で対応できる約400軒をはるかに上回ることに。
市では来年度に1億円を予算計上する考えを示してきていますが、これを前倒しして早急に補正予算を編成し、対応することが必要です。
市内事業者を対象とする緊急経済対策の一環で導入された事業で、リフォーム補助が市民の個人資産形成に対する支援となることから、行政としてはこの両立の調整がなかなか難しいとの指摘は理解できるものの、市内事業者に仕事が回る効果を第1義的に重視したいと思います。
合同の会派総会は、私たち市民ネットと、政信会、公明党、そして無所属議員で構成し、重要な政策・施策等について市側から報告を受け協議する場です。今日が任期中最後の会合となりました。今週末の市議選告示を控え、再び合間見えるよう頑張りたいものです。