市議会公共交通対策特別委員会は21日、長野電鉄屋代線の実証実験を継続するよう長野市長および活性化協議会の会長である酒井副市長に要望書を提出しました。
要望事項は➊来年度も実証実験に対する国の補助が見込めることから、沿線住民の切実な思いを踏まえ、引き続き実証実験を継続すること➋実証実験の継続にあたり、事業者、沿線住民及び行政がしっかりと力を合わせ、総合連携計画に掲げられたすべての推進施策に取り組むこと➌長野電鉄単独での運行継続は厳しい状況であるため、実証実験中の赤字については、沿線3市が補てんする枠組みを構築することの3点です。
鷲沢市長も酒井会長も「法定協議会の結論を踏まえ、再生策を検討したい」と述べるにとどまったものの、18日には沿線地区の若穂・松代両住民自治協議会が「実証実験の継続」を要望しており、沿線市民と議会側の共通した要望については、重く受け止め対応することが強く望まれます。
屋代線の存続について、活性化協議会及び行政と沿線住民との間で、合意がないまま物事が決まってしまうという構図は、都市内分権を進める住民自治の観点からも大きな禍根を残すことになります。少なくとも実証実験を継続し、新しい運行形態の基本スキームを検討し直すことが不可欠です。