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地域で子供を守ろう!危機感もって子供の安全対策推進を |
広島市や栃木県今市市での通学途上の女子小学生の殺害事件に加え、安心して子どもを預けているはずの塾での小学生殺害と、なんとも痛ましく悲しい事件が相次ぐ中、子どもの安全対策が緊急の課題となっています。既に各小中学校単位で、PTAの皆さんとの対策会議がもたれ自主的な対策が始まっている折、県は12月14日、県内618校の小中学校などで登下校時の巡回パトロールの実施や「安全カルテ」を作成し安全対策に生かす方向を打ち出し、14日の下校時から巡回が始まりました。
■安全パトロール腕章やタスキ配布し、自主的活動のバックアップを
犠牲となった子どものご両親らの悲痛は察するに余りあります。だからこそ、2度と犠牲者を出さない強い危機感をもって安全対策を推進することが求められています。文部科学大臣は「学校ごとに4台の監視カメラの設置を」と打ち出しましたが、それよりも自治体単位ですぐにできる事があります。地域ごと学校区ごとに自主的なパトロールを強めることと「防犯ブザー」の全児童への配布と使用方法の徹底です。
■安全マップ作成し行政が財政支援を
同時に、「通学路上で子どもを一人にしない」ために「安全マップ」を作り、盲点の無い通学路の安全を確保することです。これらのことを進めるにあたって、まずは、学校ごとにPTAや地域ボランティア、老人クラブの皆さんと連携し、パトロールを強めていくためには「安全パトロール中」をアピールする腕章やタスキを行政の責任で配布し活用できるようにすることです。また、防犯灯などをチェックし拡充することも大切です。
■防犯ブザー、せめて新1年生には無償配布を
防犯ブザーの全児童への無償配布には、市は否定的です。「既にPTAなどの斡旋により防犯ブザーの携帯が進んでいること、2万人余の小学生への一律配布は財政的に困難であること」を理由にしています。だとするならば段階的に、せめて来年度新入生には無償配布し、安全対策を広げていくことは可能なはずです。松本市や須坂市、佐久市では既に実施されています。教育委員会に対し、子どもの安全、命を第一に強く求めていきます。
■急がれる「学校安全・安心ネット」
教育委員会では、不審者情報などを学校や希望する保護者にメールで配信する「学校安全・安心ネット」を2800万円かけて来年4月から運用することにしています。すでに市PTA連合会が行っている配信サービスに代わる全市的なシステムにするというもの。何をもって「不審者」とするかは人権侵害の観点から慎重な対応が必要ですが、災害発生時の情報提供にも活用するなど児童生徒の安全を確保するための一助にはなります。遅きに失している感はありますが、スムーズなシステム運用を求めていきます。
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