9日、市議会6月定例会が始まりました…6月議会の課題は?

大雨注意報は連日発令されていますが、なかなかです。
集中豪雨では困りますが、梅雨入りしたのですから降るべきところは降ってもらいたいものです。

さて、6月議会初日の今日、市側から1億6,100万円余のH28年度一般会計補正予算案をはじめ、幼保連携型認定子ども園の設備・運営の基準の一部改正、国の放課後児童健全育成事業の設備・運営の基準の一部改正、篠ノ井市民会館の廃止、スポーツ施設の使用料を引き上げる条例案など19の議案、承認5件、報告20件が提案されました。

6月議会は24日までの会期です。
参院選準備に追われる中での議会となりそうです。
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市長の議案説明からのポイント

★H27年度決算見込み…実質収支22億円余を繰り越し
基幹収入である市税は、前年度比で6億円減少し581億円ほどになるが、地方交付税などが確保されたことから財政調整基金からの繰入金は9億円の繰入とどまる見通しを示しました。
実質収支額で22億円余を確保、今年度に繰り越しできる見通しとしました。
しかし、一般会計の基金残高は、前年度比で11億円余り減少し366億円余に。また市債残高は、第一庁舎・芸術館建設の進捗に伴い、前年度比で97億円増加し1505億円になる見込みとしました。

★教育委員会の国補助金の申請漏れ…危機感、感じられず
第四学校給食センターの建設費など国への補助金の申請漏れで、29億5,700万円余の財源確保が宙に浮いてしまっている問題で、「国への補助金申請漏れが発覚し、本年度事業分にかかる補助内示がないことが判明した」とし「現在は、当該補助金の追加配分に向けて、国にお願いしているところで、今後も一刻も早く、追加配分等がされるよう努める」と述べましたが、事務処理上のミスに対する謝罪もなく、十分な説明責任を果たす姿勢とはいいがたいものがあります。 今後の財政運営への影響に対する危機感が全く感じられません。

因みに、今日付の信濃毎日新聞は、この問題を取り上げましたが、起債部分を除く5億円の補助金のみを示すにとどまりました。これは正確ではありません。
取材に応じた教育委員会が、影響額を小さく見せようと意図したのであれば、それはそれで大きな問題です。

今後の施設建設の見通し、財政運営を巡り、6月議会の焦点の一つになります。
【関連】160604「市教育委員会で国交付金の申請漏れ…29億5,700万円余の財源確保に影響」

★妊娠・出産・育児までワンストップの相談支援「ながの版ネウボラ」…4月からスタート
吉田と犀南の保健センターで、専任の母子保健コーディネーターを設置、専用電話を置き、地区担当保健師との連携で市内全域からの相談にも対応できる体制が構築。期待大です。

★病児・病後児保育…連携中枢都市圏内での利用可能に
連携中枢都市圏内の住民であれば、他の自治体の施設もH28年度から利用ができるように。長野市と須坂市の各1施設に加え、本年度から新たに設置される施設についても、受け入れ態勢が整い次第、順次対象に加えていく。朗報です。

★皐月保育園の移転先…東長野病院施設内に
紆余曲折を経てきた皐月保育園の移転先として、「昭和の森公園」に隣接する国立病院機構・東長野病院から病院敷地を移転用地として提供したいとの申し入れがあり、「本市としても望ましいもの」と考え、「事業の着実な実施に努める」と述べました。この問題の顛末は改めて報告します。

★利用者負担の見直し…次々提案
放課後子ども総合プランの有料化について、「改めて利用者負担について検討する時期が到来した」と考え、社会福祉審議会に諮問。
また、老人憩の家の利用者負担の見直しも同審議会に諮問。

今議会には、スポーツ施設の利用者負担の見直しが条例改定案として提案されています。関係者の意見を聞きながら熟慮し賛否を決めたいと思います。
【関連】160512「いよいよ動き出す…児童館・児童センター等の有料化」
★子どもの貧困…学習支援事業を8月から開始へ
生活困窮者世帯の子どもに対する学習支援、ひとり親家庭の児童への学習支援について、委託事業者と協議を重ね、8月から事業開始を予定。
生活困窮者世帯の子ども学習支援では、支援が必要な世帯の小学生・中学生・高校生の選定を行っている段階としました。
どのように選定が行われているのか、要チェックです。

★認知症見守りSOSネット事業…9月事業開始へ
早期実現を提案してきた「認知症高齢者の見守りSOSネットワーク事業」が、9月からスタートすることに。協力事業者の具体などをしっかり確認しながら、認知症行方不明高齢者の早期発見・安全確保にむけ効果をあげられるネットワーク事業となるようチェック・提案していきたいと思います。

★小中連携教育・学力向上へ…「活力ある学校づくり検討委員会」、7月に立ち上げ
4名の連携推進ディレクターを配置し、若穂、篠ノ井東、中条・七二会、鬼無里・戸隠の4つの中学校区をモデルとした取り組みで、「成果や課題」が見えてきたとします。
今年度、さらに4名増員し、松代、豊野、東北、信州新町・大岡の中学校区に配置、取り組みを始めています。
小中学校の将来像を検討する「活力ある学校づくり検討委員会」を7月にスタートさせる予定です。

見えてきたとされる「成果と課題」を吟味したいと思います。

★公共施設等総合管理計画…H28年度中に策定
現在、検討中の公共施設再配置計画で、施設分類別の今後の再編の方針を年内にまとめ、H28年度中に国が策定を求めている公共施設等総合管理計画をまとめる方針を改めて示しました。
総務委員会、公共施設のあり方調査検討特別委員会の中で、チェックします。

★大豆島地区の広域ごみ焼却施設…7月頃から本格工事へ
H31年3月の稼働に向け、施設建設が7月頃に本格工事の着手へ。また、サンマリーン長野に変わる健康・レジャー施設は、建設工事に着手されH29年度中の施設オープンを目指すとしました。

★都市計画マスタープラン改定…地域別街づくり構想の改定作業へ
都市全体の街づくり構想の改定検討を踏まえ、H29年3月末までに「地域別街づくり構想」の改定作業を市民の意見を聞きながら進めるとしました。

★権堂地区再生計画…評価検討の中間報告
まとめられた権堂地区再生計画の評価・検討の中間報告を踏まえ、さらに検討へ。
イトーヨーカドーの店舗再編や須坂市・千曲市で相次ぎ明らかになった大型商業施設の進出問題には踏み込みませんでした。6月議会の焦点の一つです。

6月議会の論点

6月議会では、教育委員会の補助金申請漏れ問題、近隣市への大型商業施設の進出問題と権堂地区・イトーヨーカドーの店舗再編を含む街づくり計画、利用料金の見直し、認定子ども園等の設置運営基準の見直し、人口減少対策、生活困窮者等の支援の課題、公共施設マネージメント・芋井地区におけるワークショップの取り組みの評価、東長野病院敷地内での皐月保育園の移転改築事業の評価、小中連携教育の検討状況と今後の課題、地域きらめき事業の進捗状況、熊本・大分地震等を踏まえた地域防災計画の見直し状況と課題などなどが論点となりそうです。
思いつくままですが…。

今議会は個人質問がありません。大局を見ながら委員会等での質疑・提案に集中したいと思います。

護憲連合が「日米地位協定の抜本改定等を求める請願」を提出

長野地区護憲連合に標記の請願を提出してもらいました。おきなわけんでの元米海兵隊員による女性殺害事件を受けての請願です。紹介議員になりました。
また、9条の会から「安保法制の廃止を求める請願」が提出されました。

人権が蹂躙されることがなく平和国家であり続けるために、請願採択に向けて力を尽くしたいと思います。

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