「長野市役所の施設内複数箇所に爆弾を仕掛けた。2月22日月曜日の午後3時34分に爆破する」
19日に判明した、長野市を含む全国の複数自治体に対する爆破予告メール。許されない愚行であり犯罪です。
長野市では、21日までに、小中学校や保育園、市営住宅など市有施設1147カ所を調査し、不審物は見つからなかったとする一方、万が一の事態に備えるため、22日は市立小中学校、高校、保育園、児童センターなど午後から休校・休園、図書館や公民館は午後から休館とした上で、市役所庁舎や支所などは、爆破予告時間の15時34分を踏まえ15時15分から45分まで、駐車場などに避難する対応を取りました。
15時過ぎに、地元の市施設の状況を確認するため、安茂里支所や西部保健センター、安茂里老人福祉センターを訪問。
各施設では保安要員を除く職員の皆さんが駐車場に避難・待機。何事もなく安心して業務に復帰することになりましたが、30分の間に支所や公民館を訪問される市民の方が5~6人いらっしゃって、状況をお話しし一旦は引き揚げていただくことに…。
本庁舎の場合は、もっと大変だったろうと思います。
市役所機能のストップにとどまらず、教育・福祉の現場など、市民生活に多大な影響を及ぼしました。
威力業務妨害という犯罪です。許されないことです。
一方で、危機管理の面から、課題も浮かび上がったように思います。
それぞれの施設を所管する担当課からの指示で対応することになったものですが、一時避難・業務の継続等について、一貫した指揮命令になっていなかったことが挙げられます。
老人福祉センターなどにおけるディサービス利用者への対応はまちまちだったのではないでしょうか。
容疑者と思われる人間の警察への出頭という情報が、一定の安心感というか予断を生み出していたことが要因となっているのかもしれません。
今後、危機管理における一元的指揮命令、現場における統一的対応などについて検証し、有事への教訓にしていく必要があります。