12月26日、沖縄4区選出の仲里利信・衆議院議員を招き、「沖縄県民のたたかいに連帯する長野県民の集い」が若里市民文化ホールで開かれました。県下から500人を超える皆さんが集いました。
戦争をさせない1000人委員会・信州や9条の会連絡会、県護憲連合、県憲法会議など6団体で構成する実行委員会で主催したもので、呼びかけ人には、曽我逸郎・中川村村長、伊波敏男・信州沖縄塾塾長、親里千鶴子・沖縄戦語り部、茅野實・元八十二銀行頭取、桜井佐七・桜井甘精堂会長らが名前を連ねました。
翁長知事の辺野古新基地建設承認の取り消しを支持し、辺野古基地建設撤回を求める県民集会です。
仲里議員は、自民党県議を4期務め、昨年末の総選挙に「オール沖縄」で沖縄4区から無所属で出馬、自民党現職を破り当選した、いわば「沖縄県民の良心の代表」たる議員です。
仲里氏は「多くの県民が反対しているのに移設準備が粛々と進んでいる。これで民主主義国家といえるのか」と政府を厳しく批判しました。
辺野古への新基地建設は、沖縄だけの問題ではありません。
憲法違反の集団的自衛権の行使と相まって日米軍事一体化が日本全土で推し進められることになります。日本という国の平和のあり方とともに、法治国家における地方自治と民主主義が問われています。
政府は、稲嶺進・宜野湾市長が移設に反対しているにもかかわらず、移設先隣接3地区に対し、振興費を直接支出する方針を決めています。法的根拠もあいまいなまま、恣意的に町内会と同じような任意の組織に、国が県や市など自治体の頭越しに事業費を支出するのは、地方自治をないがしろにするものであるといわざるをえません。
一方で、地方自治や住民の民意を軽んじながら、他方で地方自治法による代執行を強行するなりふり構わない国の姿勢も極めて問題です。
さらに、政府は、代執行手続きとは別に、翁長知事の埋め立て承認取消処分を一時執行停止する決定を出しました。沖縄県はこの決定を不服として、総務省の第三者機関・国地方係争処理委員会に審査を申し出ています。
「私人」として行政不服審査法を濫用し、埋め立て承認取り消しの執行停止と処分無効の申し立てをしながら、他方で「国家権力」として代執行手続きを進めるダブルスタンダードは許されるものではありません。
国が代執行を求める訴訟は2000年の地方自治法改正後、初めてとなります。分権改革によって、国と自治体の関係は、上下主従関係から水平対等な関係となり、国の関与の基本原則は、「地方公共団体の自主性及び自立性に配慮しなければならない」とされています。
地方自治法第245条の8第8項の代執行も、都道府県の法定受託事務の処理が法令の規定に違反しているか、他の方法によって是正を図ることが困難であり、かつ、それを放置することにより著しく公益を害することが明らかであるとき、という極めて限定的な状況において行うことが可能となるものです。
法的瑕疵のある承認を取り消すことは排除されないし、国には県の違法性等を立証する責任があります。高等裁判所は、承認取り消しの違法性や適正性、公益への影響等について、公正に審理を尽くすべきです。
辺野古新基地建設を「今後あらゆる手を尽くして阻止する」とする翁長沖縄県知事を支え、現地で立ち上がっている多くの沖縄県民とともに、建設阻止に向け、力を尽くしたいと考えます。
米軍厚木基地に配備されるオスプレイの県内飛行訓練の問題も急浮上しています。