12月3日・4日、4会派による代表質問が行われました。
論点として、代表質問からのポイントを報告します。
既に信濃毎日新聞等により報道されている問題もありますが…、報道されない課題も一杯です。
須坂市へのイオン進出を容認
須坂市長が須坂市井上地区へのイオン進出に賛成する意向を表明したことに対し「重く受け止める。市民の選択肢が増えることで、市の商業を取り巻く環境は厳しくなる。商店街への支援を推進、ハード・ソフトの両面から中心市街地の活性化を図る」と述べ、容認姿勢に転換。
須坂市長の最終的な意向に真正面から異論を唱えることは難しいと思うが、14ヘクタールにも及ぶ敷地面積のあり方、店舗面積の縮小など、交渉の余地は全くないのだろうか。
権堂地区の新たな再生提案…「盛り上がりの機をとらえ」と市長
「権堂地区を含めた市街地の活性化は市全体の活力の創出につながる」とし「H24年作成の権堂地区再生計画の進捗を検証し、市として、どんな支援ができるか、検討していく」と述べ、まずは計画の検証を進める姿勢を示しつつも「盛り上がりの機をとらえ対応することが大切」と強調することを忘れず、“前のめり”な姿勢を露わに。
「検証がまず先」との都市整備部長の答弁に期待。
長電バス「保科温泉線」の廃止に対し「共同運行による路線維持」を提案、地元との協議へ
1年間の廃止代替バス運行で維持されている「保科温泉線」の今後について、長電バスとアルピコ交通2社の共同運行方式によるバス路線維持を地元に提案・協議していることを明らかに。
長電バスの「保科温泉線」とアルピコ交通の「大豆島線」を合体させて1路線とし、減便されるものの、廃止代替バス路線として保科温泉から長野駅までの区間を路線として維持する方向が示されているもの。
公共交通ビジョンで示した「廃止路線バス等の維持基準」が、どのようにまとめられ、どのように整合が図られているのか、これからチェック。
今後のモデルの一つになることを期待。詳報は改めて。
保育料の完全無料化…子育て支援先進都市に具体を
「子育て世帯の経済的負担を軽減していくことは大切であるが、完全無料化は望ましくないとの意見もあり、市町村間で子どもの奪い合いにつながることが懸念される」と否定的。
無料化した場合には、「毎年約20億円(保育利用収入分)の経費を要することになり、財政的にも困難」との姿勢を示す。
子育て支援先進都市を標榜するのであれば、完全無料化は難しいとしても、現行以上の負担軽減策の導入は検討されるべきであると考える。
中山間地域の高校生の通学費補助
助成制度の要望があるとともに、住民自治協議会として独自に助成している地区もあること等を踏まえ、どの程度まで助成するのか、市街地の高校生の通学費負担との公平性など「研究していきたい」と答弁。
具体的な形にしたい課題の一つである。
テレワークによる就労支援・広域連携にプロジェクトチーム
企業誘致に関し、「ICTの集積が課題」と答弁。その通りだと思うが、民間レベルの先行する取り組みをもっと注視すべきでは?
「おしごとながの」の広域化に関連し、「テレワーク(情報通信手段を取り入れた就労形態)による就労支援を検討するため、プロジェクトチームを設置する」
市内企業に対し、「テレワーク」といった就労形態の具体のメニューを作ってもらえるかがカギ。
市民病院の地方独立行政法人化で約20億円の出資
市民病院の地方独立行政法人化により、市としての財産すべてが独立行政法人に承継されることになるが、市民病院の土地や建物等の基本財産は約140億円で、負債総額(借金の返済額を含め)は約120億円。したがって、その差額である約20億円が、地方独立行政法人市民病院の新たな出資額に相当。
本来的に市民の財産が、適正に活用・運用されるよう厳しくチェックしていくことが重要。財産の承継は、今議会の条例議案である。
バイオマス発電で電力買取へ
市が国の認定を目指す「バイオマス産業都市」構想をめぐって、長野森林資源利用事業協同組合が市内の中曽根地区で運営する木質バイオマス発電所(お山の発電所)で発電した電力を買い取り、市有施設の一部に導入することを検討していることを明らかに。
地域の間伐材を原料としたバイオマス発電を行う「お山の発電所」の電力供給量は一般家庭の年間消費電力量に換算すると約6000~6500世帯分に相当するとのこと。
バイオマス産業都市のビジョンづくりで、市独自にバイオマス発電所を整備し、独自の電力源とすることに発展させていければ、面白いと思う。
信濃美術館…城山公園一帯の整備は?
県信濃美術館の改築に伴う城山公園一帯の再整備については、「善光寺東庭園と一体的な整備を県と市、善光寺事務局によるプロジェクトチームで検討する」と答弁。
一方、城山公民館などの施設については「現時点では、再整備を同時に施工するのは難しい」と述べるにとどまる。
県立信濃美術館の改築に関し、県と市の「美術館併設」を提案してた来た私としては、極めて不満な現況…。
区長=「行政連絡区の代表者」に
住自協へのアンケート結果などを踏まえ、行政連絡区の規定において、「行政連絡区に、その代表者である区長一人を置く」と明記するとともに、「その区長の住自協との連携」も盛り込む考えを明らかに。
住民自治協議会連絡会の代表らとともに原案をまとめ、提案しているところ。「1月7日の連絡会で決定したい」とする。
行政連絡区という行政組織における位置づけと、住民自治協議会という住民自治組織における位置付けを混在させる整理の方法は、住民自治の観点から、本当にいいのだろうかとの素朴な疑問も…。
[その2]として、
*公共施設維持基金の創設、検討中
*保健所の共同設置…デメリットに蓋?
*マイナンバー制度の活用…本当に大丈夫か
*徘徊SOS見守りネットワーク…警察・消防と協議中
*「TPP合意の影響は限定的」…危機感感じられず
*カーブミラー設置、要望の2割にとどまる
などを続報としてお伝えしたいと思います。