25日、安茂里地区で更生保護女性会が設立され、活動をスタートすることになりました。設立総会に招かれ出席させていただきました。
更生保護女性会は、更生保護の精神のもと、犯罪や非行のない誰もが安全で安心して暮らすことができる、明るい地域社会の実現を目指し、保護司の皆さんと連携して活動するボランティア団体です。
長野地区では15地区で組織され1186人の会員の皆さんが活動されています。
昨年7月に「社会を明るくする運動・住民の集い」が安茂里地区で初めて開催され、女性会の設立に至ったとのことです。
新しい組織を立ち上げることは大変です。しかも、更生保護に関する組織では尚更だと思います。
関係者の皆さんのご労苦に心から敬意と感謝を申し上げる次第です。
【関連】20140720「社会を明るくする運動」…安茂里住民の集い
総会は、S34年9月、更生保護制度施行10周年にあたり、当時の皇后から更生保護関係者に賜った「御歌」である「きずつきし心の子らを いだきよする ははとも なりていつくしまなむ」を斉唱、「更生保護女性会綱領」の唱和に始まりました。
長野保護観察所長、県更生保護女性連盟会長、長野地区更生保護女性会会長、長野地区保護司会長、安茂里住民自治協会長の皆さんらが設立の激励に参集されました。
私は、昨年の住民の集いの感想を交えながら、「犯罪を防止、抑止する取り組みとともに、犯罪や非行に陥った人達が過ちを反省し罪を償い社会復帰を果たすことを支えることは重要な課題となっている。女性会の設立により、更生保護への理解が地域の中に広がっていくことを心から願う」と挨拶させてもらいました。
下の写真は「安茂里地区更生保護女性会誓いの言葉]を唱和される会員の皆さん。
人間としての尊厳を認めあい支えあう…犯罪や非行を防止し、立ち直りを支える地域のチカラ、強めたいものです。
余談ですが、行政視察の折に、羽田空港で買い求め、移動中に読んだ文庫本があります。
(因みに、移動中は半田滋著書の「日本は戦争をするのか-集団的自衛権と自衛隊」(岩波新書)も読みました…)
第47回江戸川乱歩賞受賞作(2001年)である高野和明著の「13階段」です。
犯罪時刻の記憶を失った死刑囚の冤罪を晴らす…これが背骨になっている推理小説です。死刑制度、死刑囚をテーマにしたもので、犯罪心理の複層的な展開とともに、刑務官や保護司が登場します。
登場する刑務官や保護司の顛末のほどは、小説を読んでいただくとして、犯罪者の更生、そして更生保護の役割、活動の一面を読み取ることができます。
更生保護女性会とは、結びつくようで結びつかない話ですみません…。余談です。
でも、読んでみてください。奥深い傑作です。