戦後70年目の長野県護憲連合定期総会

 2月11日、長野県憲法擁護連合(略称=県護憲連合)の第60回定期総会を長野市内の県労働会館で開きました。戦後70年目に迎える節目の総会です。
 憲法の危機=生活の危機が今までになく強烈に押し迫る中での総会となりました。【写真:講演する佐藤芳嗣・代表委員(上田市在住・弁護士)】
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 毎年、「建国記念日」に、戦前の「紀元節」を復活させず、軍事大国化・戦争国家づくりに反対する取り組みの一環として実施しているものです。私は事務局長を務めています。

 昨年末の総選挙での「圧勝」を背景に、「憲法改正も視野に入れる」とした第3次安部政権の反動的な暴走を食い止めるため、「戦争させない1000人委員会・信州」と連携し、集団的自衛権を行使するための安保関連法の整備に反対する取り組み、沖縄と固く連帯しオスプレイの県内飛行訓練の中止を求める取り組み、そして戦後70年の節目にあって、かつての植民地支配と侵略の歴史に真摯に向き合い、二度と過ちを繰り返さない誓いを現代の誓いとしつつ、歴史を歪めることなく後世に伝えていく取り組みなどを活動方針として確認しました。【写真は、活動方針案を提案しているところ】
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 総会では、県護憲連合の代表委員の一人でもある佐藤芳嗣弁護士(戦争をさせない1,000人委員会・信州呼びかけ人)が、「憲法第9条の平和主義、崩壊の危機」と題して講演。

 佐藤氏は、弁護士として「フィリピン慰安婦裁判」や「中国人強制連行長野訴訟」に関わってきた経験から「植民地支配と侵略は否定できない歴史的事実」であると述べ、安部首相が植民地支配と侵略を否定するかのような「戦後70年談話」を準備していることについて、「歴史修正主義者であり、立憲主義を理解できず無知で間違った憲法観によって、日本の針路を根本的に誤らせる考え方」と痛烈に批判、集団的自衛権の行使容認についても「一内閣に過ぎない安部内閣が解釈改憲で行使容認することは憲法違反であり、憲法99条の憲法尊重義務にも反し、96条の憲法改正手続既定の存在意義を失わせることになる。憲法秩序を根本から崩壊させるもの」と指摘しました。
 そして、「貧富の差が広がり、貧困層が早大氏、社会に不満を持つ人々、将来に希望を持てない人々が増えれば、戦前の日本やドイツがそうであったように、差別主義者や偏狭なナショナリズムがはびこり、一見、民衆の支持を得たかのような独裁的権力者が生まれ、軍拡と戦争に走ることになる。今、まさにその危機にある。空想的な理想論を繰り返すだけでは力にならない。統治能力を主権者である私たちの側が持たなければならない」と強調しました。

 総会後には、JR長野駅前で街頭宣伝活動を実施、150211biraを配布しながら「戦後70年を新たな” 戦前”としないよう力を合わせよう」と呼びかけました。
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 私は、街頭宣伝はパスさせてもらって、ホテル・メトロポリタンで開かれている「川バスOB会」の総会に出席。アルピコ交通の会社OBの面々による総会と新年会です。4期目に臨む抱負を述べさせてもらいました。

 夜のニュースでは、沖縄・辺野古で基地建設に向けた海底ボーリング調査を再開するために、海底に投入されたコンクリートブロックが、貴重なサンゴ礁を破壊している模様が報道されました。
 沖縄県民の願いを踏みにじり強行される辺野古新基地建設もまた、今年の大きな課題です。

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