19日午後、安茂里総合市民センターで、「社会を明るくする運動-安茂里地区住民の集い」が催され参加しました。
安茂里地区住民自治協議会と安茂里地区の保護司会、民生児童委員協議会が共催し、実行委員会をつくり、初めて取り組まれたものです。
“社会を明るくする運動”とは、犯罪や非行の防止と罪を犯した人たちの更生について理解を深め、それぞれの立場において力を合わせ、犯罪のない地域社会を築こうとする全国的な運動で、法務省が提唱し今年で64回目を迎えます。
*法務省・社会を明るくする運動のページ
私は保護司の皆さんの仕事は理解しているつもりでしたが、「社会を明るくする運動」という形で全国展開されていることは知りませんでした。
認識不足を恥じながら、私はあいさつで「最近、脱法ハーブの使用による危険運転致死罪や少年少女の誘拐など、刑法犯罪が体感的には増大しているように感じる。犯罪は憎むべきものであり、犯罪を抑止する取り組みが重要であると同時に、一方で、過ちを反省し罪を償い社会復帰を支援することも重要となっている。この仕事が保護監察官や保護司の皆さんの役割となっている。特に無償ボランティアである保護司の皆さんには心から労をねぎらいたい。犯罪や非行に陥った人たちの立ち直りへの支援は、大変重い課題である。住居の確保、就労への支援など、自立を促すためには、社会と結びついていることが大切。初めての住民の集いが地域の中に更生保護への理解を広げていく一助となることを大いに期待したい」と述べさせてもらいました。
集いでは、長野保護観察所長の生駒貴弘さんが「安茂里地区住民の集いに寄せて」と題して1時間余り講演。非行少年の立ち直りをテーマにした「3年B組金八先生」の「腐ったミカンの方程式」(1980年放映)のビデオをダイジェストで紹介しながら、「人間の性根が腐ってしまうことなんか絶対に有り得ない」「人間としての尊厳」を強調しました。
長野地区内の保護司さんは149人(定数は165人)で、安茂里地区内では4人いらっしゃいます。また「更生保護女性会」というボランティア団体で活動されている方は1100人いらっしゃるそうです。
今年5月には、長野県と長野保護観察所と県保護司会連合会の三者で「保護監査中の少年の雇用及び就労に関する協定」が締結されました。保護観察対象者を半年間(最長1年間)、県の非常勤職員として採用し社会復帰への足がかりにしようとするものです。全国的には奈良県、京都府に続いて3番目だそうです。
犯罪や非行を防止し、立ち直りを支える地域のチカラ…地域力・行政力が試される課題です。