29日、12月市議会定例会が開会しました。12月17日まで19日間の会期です。
初めての議会に臨んだ加藤市長は「長野市を明るく元気に“ガラッ”と変えていく」と改めて決意を表明しました。
加藤市長の「市政運営所信」からポイントを拾ってみます。
◆「企業の第一線で経験してきた経営感覚を最大限に生かす。行政の無駄な部分を省き、力を入れるべきところに集中する。経営資源を集中させる経営手法が生かせる」
◆「市内の企業と就職希望の若者とを仲介するマッチングに積極的に取り組む」「マリッジマッチング(婚活)の支援にも取り組む」
◆「子ども支援部は来年度4月に新設し、子どもに関する業務の一元化を図り、保護者が仕事と両立しながら子育てできるようきめ細かな支援体制を整備。魅力的な子育て支援先進都市をめざす」
◆「大規模プロジェクト事業は、第三者を含めた継承・点検を行い、将来負担をできる限り少なくする」
◆「新年度の予算編成では、『新幹線延伸に対応した魅力あふれるまちづくり』『産業が活き活きと育つ元気なまちづくり』『次世代を育む明るいまちづくり』の3つを優先施策と位置づけ、必要な財源を重点的に配分。新規・拡大事業は女優分に精査し厳選する」
◆「県都・長野市と県下第2の都市・松本市との連携を強化する」
◆「地域課題に臨機応変に対応するため、支所機能の強化策の一つとして支所長の権限を高めることを検討」
そして、最後に、こう結びました…
◆「変えるには、そして改めるには、市長が変わった、まさに今がチャンスだと思う。状況を変えるときは一気に変える。行動して、発信して結果を出す市役所にする」
「変える」ということを強調した点が印象的です。変える視点は「経営感覚」ということですが…。
子ども支援部の新設、大規模プロジェクトの検証、支所機能の強化を打ち出した点は評価したいと思います。「子育て支援先進都市をめざす」とした点は、松本市の「健康寿命延伸都市」を意識した政策目標なのかなと思いつつも、鷲澤市長との違いを際立たせるものとして評価します。
しかしながら、一方で、受益者負担の増大をめざす「利用者負担の見直し」については、消極的です。今回の「市政運営所信」では直接触れていませんが、27日の重要政策・施策の提案の折に感じたことです。「サービスと負担の適正化」について、「市民の厳しい経済状況」を十分に考慮し、前例踏襲を改めてもらいたいものだと考えます。