入札が不調に終わっている新市民会館の建設工事が、改めて7月3日に入札を公告、26日に開札することになりました。
7月8日に議会側に説明がありました。
第一工区となる新市民会館建設工事は、新しい労務単価や6月時点での資材価格等により積算を見直して予定価格を設定した一方で、外構や植栽等の緑化工事を本体工事から切り離し、建物完成後に実施することで、H27年3月末間までの工期を確保する見通しを示しました。
新市民会館の建設予定価格は公表されていませんが、現時点では総事業費151億円の範囲内と説明します。
★総事業費151億円超は必至
しかしながら、「現時点で151億円の枠内」という説明はほとんど意味がありません。
何故なら、既に新第一庁舎建設や設備工事等の入札差金3億6千万と、設計見直しによる差金が発生していますが、これらの差金分を新市民会館の予定価格に上積みし、帳尻を合わせているに過ぎないからです。
さらに、既に落札している第2工区=新第一庁舎や各設備工事など8つの工事では、請負者から協議の申出がある場合には新労務単価による上昇分を追加し変更契約できる特例措置があるため、今後、請負額が変更になる可能性が極めて高いことがあげられます。資材費の高騰分もスライドすることになります。
市側は「今後の事業費の変更について、特例措置の協議結果などを踏まえ適切に対応する」との方針を示していますが、いずれにしても、トータルの建設事業費が151億円を上回ることは必至です。経済環境の変化による「人・モノのひっ迫」「専門職人の激減」が背景にあるとはいえ、総事業費の増大について、財源内訳や市費負担分などを明確にし、市民に説明し理解を求めていく姿勢が不可欠となります。
また、何度も指摘してきていることですが、工期が短くなることから、杜撰な公共工事にならないよう検査体制を強め、厳正にチェックしていく体制が求められます。
★曰くつきの施設建設…
新市民会館建設は、建設地に始まり、住民投票実施の可否問題、建設事業費の膨張、そして工事入札のやり直しとスッタモンダを繰り返し、「曰くつきの施設建設」の感が強まります。
ここまで来れば、再入札が成立し、建設工事が軌道に乗ることを願いますが、ともあれ、7月26日の開札結果(入札結果)が注目されます。