昨日27日、新年度予算議会となる3月市議会定例会が始まりました。3月25日までの27日間の会期です。
議会冒頭、1月に逝去された故加藤吉郎議員の追悼の儀が行われました。享年57歳、若過ぎます。「中心市街地の活性化と言えば加藤議員」と言われるように、地域性を踏まえた専門性を保持していた議員の一人です。会派は異なるものの、二人だけで飲みながら愉しく論争したこともあるだけに、哀しい限りです。改めて心から哀悼の意を表するものです。
さて、議会は、市側から約1,556億円の新年度一般会計予算案と国の緊急経済対策に伴う67億8千万円の補正予算案をはじめ、水道料金を改定・値上げする条例改正案など50の議案、3件の報告案件が提案されました。
約68億円に上る大型補正予算案は、26日に参議院において1票差で可決した13兆円にも及ぶ国の補正予算を受けるもので、学校の耐震化や公園整備、サッカースタジアムの改修、権堂B-1地区再開発事業などに充当させるものです。
赤字国債を発行し13兆円を賄う国の手法に財政規律の破たんの危機を禁じ得ませんが、地方自治体から考えると68億円の前倒し事業に“魅力”を感じることは事実です。公共事業の誘導策であり、実施事業の自由度が低いところに課題が残るとは思いますが、新年度における「元気づくり交付金」につながる部分に「期待」をつなげたいと思います。
補正予算案は議会初日の即決案件となり、賛成多数で可決しました。可決したとはいえ、事業化はほとんどが新年度に繰り越されることから、所属する建設企業委員会で、最大限早期に発注し、緊急経済対策の趣旨が活かされるよう強く求めました。
市長は施政方針で、3期12年間を振り返りつつも、自らの去就には触れませんでした。まぁ、予想されていたことですが…。
しかしながら、「長野オリンピック以来の変革の年となるH27年に向け…自信と勇気と責任をもって…一つ一つの施策を着実に進めていきたい」と並々ならぬ決意を述べたところに、今の心情が現れているのでしょうか。
マスコミ報道では「仮に辞めると言った瞬間からレームダック(死に体)になる。私とすればそれは一番やりたくないこと。最後まできっちりやっていきたい」と述べたとされています。
仮に辞めるといっても、残された任期における役割と引き継がれるべき道筋が明確にされ、それが市民の圧倒的な支持を得られるものであれば、決して、「死に体」にはならないと私は思うのですが…。
後継者と目される人材を見い出せていないところに「今日的な問題」があることは、誰もがわかっていることです。
「辞めるか、続投するか」の表明が3月議会で妥当かどうかは意見の分かれるところでしょう。しかしながら、ある程度早期に表明されることが「首長としての品格」だと思います。「バトンタッチできる人材が存在すれば後を託す、いなければ続投せざるを得ない」…この間で揺れ動いているのでしょうが、いずれにせよ「ケジメ」が必要です。
さて、5日から代表質問、そして一般質問が始まります。今議会は質問します。3月6日午後1時頃からになると思います。20分の持ち時間です。
《3月議会の論点》…3月議会は、新年度予算案の審議が柱ですが、議論としては、10の大規模プロジェクト事業の進展…取り分け、新市民会館の管理運営計画やサッカースタジアムの整備、ごみ焼却場の建設、中山間地域の活性化、公共交通網の整備、いじめ・体罰への教育委員会の対応、水道料金の値上げ、住民自治協議会の自立に向けた課題、老朽化する公共施設の維持管理、そして大震災から2年を迎える中での防災対策や放射性物質への対応が論点になると思われます。
今日、発言通告書を提出しました。質問テーマは次の通りです。
(1)鷲沢市政3期の自己評価と今後の対応について
(2)新庁舎・新市民会館の建設事業費の増大が内包する問題と対応について
(3)南長野運動公園総合球技場のプロポーザル方式における透明性・専門性・客観性の確保について
(4)長野広域連合のごみ焼却施設建設の基本同意とこれからの課題について
(5)第四学校給食センター整備事業について
(6)公共施設維持管理基金の創設等について
(7)長野市公共交通ビジョンの策定について
(8)その他
原稿を作り始めていますが、通告通りすべてを質問することは難しそうです。