6月30日、児童生徒の健全育成を進める会が安茂里住民自治協議会と安茂里地区校長会の共催で開かれました。今年は安茂里小学校が登板校で、6年生の皆さんが「地域とかかわる活動を通して~心を耕してきた1年間」をテーマに、東日本大震災の支援の一環で、学校で2000ポットの花を育て地域に販売し、その売上金を義援金として被災地に贈る取り組みが報告されました。60,303円の収益を上げたとのこと、地域から温かく受け入れてもらったうれしさ、心と心をつなぐことができたこと、思いやる心を考えられたこと、印象的な発表でした。
また、安茂里小学校合唱部の澄んだ歌声の披露も。NHKコンクールで出場予定とのこと、「ガンバレ!」です。
記念講演では、教育委員会の指導主事の酒井義先生が、「子どもの事実」と題して講演。酒井先生は安茂里在住で裾花中学校時代には生徒指導主事を務めた経験を持つ先生です。
母の日、お母さんが亡くなっている「かわいそうな太郎君」に白いカーネーションを渡した先生、でも「母ちゃんはいる…、死んだだけだ…」と太郎君の心の叫びには誰も気づかなかった話。母親が亡くなりとても寂しいこと、家の中ではいさかいが絶えずおびえていること、教室で話題になることを恐れていること、そんな事実をとらえられなかった先生の失敗…。実体験の話でした。
暴れ者で、相手が先生でも何のためらいもなく殴りかかっていくような、そして隣の学校を襲撃したりする手のかかるA君。でも、学校の前ではねられた犬を抱えて病院に運び、命を救ったA君。犬はラッキーと名付けられ酒井家の犬に…。
酒井先生曰く…「子どもの事実は一つではない。一人の子どももいろいろな姿や内面を見せてくれる。その子が生きていくために力になる芽を見つけて大事に育てられる大人でありたい。一つのいい所を見つけてあげられる大人になりたい…」と。
気づかぬ内に”色眼鏡”が染みついている大人(自分自身)を反省です。ありのままを見抜き、受け入れ、受け止めるピュアな心を持ち続けたいものです。しみじみと酒井先生の話をお聴きしました。