2月24日、ロシアがウクライナへの軍事侵攻を始めてしまいました。いかなる理由があろうとも、主権国に軍事力を行使することは国際法に違反し、断じて認められません。ロシアは即座に軍事侵攻を停止し、ウクライナから即時撤退することを強く求めます。
さて、長野市議会3月定例会が24日に始まりました。3月22日までの会期です。
3月議会には、総額1,622億7,000万円の新年度一般会計当初予算案、総額31億9,000万円を追加するR3年度一般会計補正予算など予算関連の22議案をはじめ、新産業創造推進局の新たな設置や交通政策に関する事項を都市整備部から企画政策部に移管する市部設置条例改正案など条例関係13件、その他議案6件など41議案が提出されました。
コロナ対策で市長専決処分された12月補正予算69億8,400万円と2月補正予算11億円の予算措置を全員賛成で承認しました。
市長施政方針より
荻原市長は新年度の施政方針で、新年度予算案の概要や新年度の主な施策を提案説明し、「コロナ禍が続き、先行きの見えない不安の日々にあっても、希望の先にある確かな暮らしをつくるため、市民と一丸となってまちづくりを進めていきたい」と述べました。
予算案については、既に概要を報告していますので、新年度の主な施策を中心にポイントを拾いました。私自身の備忘録です。コメントは省略しますが、今後、課題に応じ私の考え、市への対応方をまとめていく所存です。
●ワクチンの3回目接種…2月中には3万人が接種終了見込み。2回目接種から6カ月の接種間隔で接種ができるよう、逐次、接種券を発送中。
●コロナ事業者支援…第6波におけるまん延防止等重点措置により人流低下の影響を受けている、飲食・観光業を始め、サービス・小売りなど、幅広い業種や一部フリーランスを対象に、事業継続を支援する「事業者緊急支援金」の申請受付を開始。
●コロナ禍終息後を見据えた景気刺激策…善光寺御開帳に合わせて開催する「日本一の門前町大縁日」は4月2日のオープニングを皮切りに御開帳の機運を盛り上げていく。感染防止安全計画に基づき、感染対策の徹底を図る。
●災害復興…応急仮設住宅には現在でも50戸が入居、引き続き、住宅再建に向けた支援を継続するとともに、自宅や災害公営住宅に移った方を含め、巡回訪問等による見守り支援を行う。「豊野防災交流センター」はR6年8月の供用開始をめざし、新年度は実施設計と造成工事に着手。「心の復興」を進めるため、庁内検討チーム「ワン・ハート」を組織し、地域の将来ビジョンに基づいたまちづくりにスピード感を持って取り組む。
●(仮称)治水対策研究会を新設…浅川などの支川を含めた防災・減災対策の強化により防災力の向上を図る。
●個別避難計画作成の促進…柳原・長沼2地区の実証実験の結果を踏まえ、市内5地区で個別避難計画の作成を促進。
●こども総合支援センターを開設…基本政策に掲げた(仮称)子育て総合支援センター」の開設は、保護者からの子育てに関する相談・支援に加えて、子ども自身からの悩みや相談にも応じ、支援することを明確にするため、名称を「こども総合支援センター」とし、来年度当初からスタート。
➡こども総合支援センターの新設の詳細はこちらのページへ
複合的な課題に対しても関係機関による支援会議等を開催するなど、複数の分野が連携して支援を行うための調整機能を構築する。また、相談に訪れやすく、相談しやすい雰囲気作りのため、こども総合支援センターの中核となる市役所第二庁舎2階のレイアウト変更を行うほか、センターと関係部署とをタブレット端末でつなぎ、ワンストップで包括的なリモート相談ができる体制の整備などを順次進める。併せて、子ども関連の業務マニュアルの統合・共有化により、職員用や市民用のチャットボット構築などの実現に向け、調査研究を進める。
●子どもの貧困対策…新年度に「子どもの貧困対策計画」を策定。貧困世帯の子どもの学習支援は体制を拡充。
●不妊治療に市独自の助成…4月からの保険適用にあわせ、治療費の自己負担分に対する市独自の助成を開始。
●「元気に100歳プロジェクト」をスタート…新年度からフレイル予防・健康寿命延伸に関する各種施策を関係部局が連携して実施。メディア、SNS、地域の企業や住民の集まりなどを通した情報発信へ。減塩への取組、健診項目や保健指導の充実などにより生活習慣病予防の強化を図るほか、ICTを活用した情報共有システムの導入による医療連携の充実を図る。
●移住・定住の促進…若年層や子育て世帯等の移住者に対する家賃支援の制度を創設。
●若者のUJIターン…定着を図るとともに、本市産業の担い手となる人材の確保を図ることを目的に、市内に定住し市内企業に就職した場合などに奨学金の返還支援を行う制度を、新年度からモデル的に実施。
●持続可能な公共交通の維持・確保…公共交通機関の役割はますます大きい。持続可能な公共交通を維持・確保するため、中山間地域を対象として、スマートフォン等を活用し、利用者とデマンドタクシー等をマッチングする「AIオンデマンドシステム」の実証実験を行い、効率的な運行システムの構築を進める。
●新産業創造推進局の新設…昨年10月に設立した産学官金によるスマートシティ推進組織「NAGANOスマートシティコミッション(通称・ナスク)」を中心に、先端技術を活用した新たな仕組み・サービスを実証する連携プロジェクトに取り組む。新産業の創出と魅力ある雇用の場の創出を目指し、スマートシティの取組を推進するための専任部局として、新産業創造推進局を設置。新産業の創造に向けた取組を加速させる。
●農業経営収入保険の保険料補助へ…農業収入の減少に影響を及ぼす自然災害などのリスクに対し広く補償を行う農業経営収入保険の保険料の補助制度を創設。
●パートナーシップ制度…性的マイノリティの方々の生きづらさや不安が軽減され、また、性の多様性に関する理解が広がるよう、R4年中にスタート。
●スケートボード場の整備へ…北部レクリエーションパークに続き、旧茶臼山市民プールの後利用として、スケートボード場の整備を進める。
●SDGsの推進…新年度から開始する長野市総合計画後期基本計画にSDGs推進を位置づけ、「誰ひとり取り残さない」理念のもと、本市の施策全体にSDGsの視点を反映していく。また、内閣府から選定され策定した「長野市SDGs未来都市計画」に基づき、具体的な取組を進め、環境、社会、経済が調和した持続可能なまちづくりを目指す。若者を対象とした「(仮称)SDGs未来会議」を開催し、新たなアイデア・発想による取組など、持続可能な社会に向けた若者のチャレンジを後押しする。
●「長野圏域市民ゼロカーボンチャレンジ事業」…2月14日に長野圏域9市町村共同でゼロカーボン宣言を発出。「2050ゼロカーボン」に向けて「長野圏域市民ゼロカーボンチャレンジ事業」を実施する。
●「自治体新電力」の検討へ…昨年12月にバイオマス産業都市に選定されたことを受け、バイオマス事業化プロジェクトの具現化を加速する。市内のバイオマスによる低炭素電力の安定供給を拡大していくことを目指す「自治体新電力」についても検討を進める。
●公共ゴミ袋をバイオマス素材入りの製品へ…ごみの削減や脱プラスチックを推進するため、チラシを全戸に配布し啓発を行うほか、地区清掃活動などで使用する公共用ごみ袋をバイオマス素材入りの製品に順次切り替えていく。
●七二会中学校の閉校…「R5年度末での七二会中学校の閉校」結論に伴う「子どもたちが今後も七二会に住み続けながら、安心・安全な新たな学びの場への通学を実現させるため」の要望を踏まえ、既にR5年度から「新たな学びの場」への移行が決まっている信更中学校の子どもたちと同様に、七二会地区の子どもたちが「新たな学びの場」へ円滑に移行できるよう、関係する学校との調整を図っていく。
●下水道使用料の見直し…水道料金はR4年度からR6年度の3年間据え置くことに。下水道使用料は4年に一度の見直しの年に当たることから、上下水道事業経営審議会において、様々な角度から審議してもらう。
3月2日から代表質問
3月2日から9日まで代表質問及び個人質問、9日から16日まで4つの常任委員会で付託された議案の審議となります。
今議会は本会議での質問はありません。改革ネットでは松木議員が代表質問に、鈴木議員・倉野議員・東方議員が個人質問に立ちます。ネット中継等でご覧いただければ幸いです。
今議会の大きな論点は、荻原市長の市政に臨む基本姿勢、公約の実現、第5次総合計画後期基本計画をはじめとする各種基本計画の内容、第6波コロナ感染対策、ワクチン接種、善光寺御開帳や関連イベントの開催の在り方、災害復興・減災対策だと思います。具体的な内容は多岐にわたりますが。
質問・答弁をじっくり吟味し、今後の対応を考えていきたいと思います。