長野市長選挙…土屋龍一郎さんを支持し応援します

岸田新政権が発足するやいなや、10月14日に衆議院解散、総選挙は19日公示・31日投票で決まりました。11月7日投票日を想定していたため、1週間の違いは影響が大きいのですが、政権交代に向けてスタートダッシュです。

総選挙と同日選挙となる長野市長選挙は、共産党市議団長の野々村氏が出馬を辞退し、土屋龍一郎さんの支援を表明したことで、土屋氏と荻原氏の一騎打ちの構図が固まりました。

野々村氏の英断に敬意を表します。

市長選対応について私は、市議会・改革ネットとしての対応がまとまるまで公式的な態度表明を保留してきました。

改革ネットで取り組んだ予定候補者に対する公開質問の回答が大きな判断材料となることは言うまでもありません。改革ネットでは回答を踏まえ、このほど、両氏と個別に改めて政策をお聴きし意見交換を行ってきました。

10月24日告示・31日投票で行われる長野市長選挙まで1カ月となりました。 今日の信濃毎日新聞は告示1カ月前の選挙戦を一面で特集、「県都決...

改革ネットとしては「自主投票」…私は土屋氏を応援

改革ネットしては、「なお、決めかねる」とする議員の立場、それぞれの議員の支持基盤のあり様も尊重し合い、「自主投票」とし、それぞれの判断を認め合うこととしました。「共同会派」ならでは?の決定です。

私は、市政転換を目指す観点から、土屋龍一郎氏を支持し応援します。今後、市政転換の目標を共有する議員の皆さんとともに、市民の皆さんの支援を広げていきたいと思います。

何故、土屋氏を支持するのか

土屋・荻原両氏ともに、公開質問の回答後にそれぞれ政策を発表しました。

新型コロナ対策、災害復興を喫緊の課題とし、人口減少・少子高齢化を見据え、子育て・福祉、経済活性化を重視する姿勢は共通していると思います。大きな違いは課題解決に向け個別具体的な施策を打ち出しているか否かにあると受け止めています。

土屋氏を支持する一番の理由は、加藤市政に対し「市民ニーズとの乖離がある」とし「変えていこう、新しい長野市」を市政への基本姿勢とし、改革ネットの具体的な政策・施策提言に対し、概ね賛意と共感の姿勢を示されていることです。

特に、「加藤市政がしなかったことを実行する」として、18歳・高校3年生までの子ども医療費無料化、学校給食費の段階的無償化、ゼロ歳児のおむつ無償提供(ゼロ歳児おむつ定期便事業)をはじめ、路線バス等の公設民営化、同性パートナーシップ認証制度の導入、女性副市長の登用を含む副市長2名体制など、改革ネットとして重視する政策・施策・行政運営に合致していることです。

意見交換の中では、具体的に言及がされなかった「子ども権利条例の制定」「ヤングケアラーへの支援」「放課後子ども総合プラン有料化の見直し及び制度設計の見直し」「公契約基本条例の実効性ある運用及び賃金条項の設定を含む見直し」「まちづくり、市民との協働に関する自治基本条例の制定」についても、「問題意識や検討の方向性に大きな違いはない」と述べ、基本的に「問題意識を共有し前向きに検討する姿勢」が示されました。

これらの政策・施策の財源をいかに確保するのかといった問題は残ります。今日段階では、事業化に向けた優先順位と計画をつくり、市民の理解のもとに実行に移していく姿勢が重要であると考えます。

一方、「耕作放棄地の農業振興地域解除」や「城山市民プール跡地の城山あしか園(仮称)」「“近助”の考えによる最寄りシェルター(仮称)」などは、独創的なアイデアと受け止めるものの、より現実性・実効性を考えてブラッシュアップというか、市民的議論・検討の必要性は感じます。

土屋氏の政治姿勢、政策に100%賛意を示すものではありませんが、「一騎打ち」という所与の条件、選挙構図の中で、市民の暮らしに向き合い課題解決を図りうる、よりベターな選択肢として、土屋氏を支援する態度を表明するものです。

荻原氏の回答・政策は私の問題意識、心には響かず…

他方、荻原氏の公開質問に対する回答は、改革ネットの政策提言に対し、個別具体的に言及・評価する姿勢が見られず、極めて残念だと申し上げなければなりません。実は率直に申し上げて想定外の回答ぶりでした。

意見交換の折に、「個々の提言について、賛同しかねるということなのか、参考意見としての受け止めなのか」と問うたところ、「回答の段階では政策がまとまっていなかったので、短いものになった。発表した政策を受け止めていただければありがたい。個別具体的な政策は財源を含め広く市民・関係者の声を深く聴いて検討していきたい」と述べました。

また、市政に臨む基本的スタンスとして、「行政の継続性」が強調され、「引き継ぐ点は引き継ぎ、改善すべきは改善する」とされている点について、引き継ぐ点、改善する点はそれぞれ何か、“市政をアップデートする”とされる具体を何かを伺いましたが、総論的な回答にとどまりました。

注目したのは、二元代表制に基づく市長と市議会の関係について、「スポーツマンシップで臨む」とされた点で、その真意を伺ったところ、「市政運営の車の両輪として互いに尊重し合う関係」と答えられました。だとするなら、「パートナーシップ」とかもっと的確な表現があるのではと思います。荻原氏らしいといえば、それだけのことですが、「私はスポーツマンではないので…まったく意味不明」とぼやきたくなります。

また、副市長2名体制、女性副市長の登用については、「女性の視点は大事。今後、広く意見をいただき検討したい」と述べるにとどまりました。

荻原氏が発表した政策は、市政課題はきれいにまとめられているとの印象を持ちますが、課題解決に向けた具体的な政策・施策提起が希薄だと感じています。総じて、私の主観ですが心に響きません。

市民の暮らしに向き合った活発な政策論議を望みたい

今後の政策論議の深化に期待し、市民の皆さんの負託に応えられる市長選になることを願います。

市政の継続か、転換かが対抗軸となる選挙戦です。

加藤市長がしなかったこと、できなかったことにチャレンジする土屋氏に大いに期待します。

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