9月市議会定例会は、28日に15億2,640万円余を追加するR3年度9月一般会計補正予算案やR2年度の一般会計・特別会計・企業会計の決算認定議案など市側から提出された20議案をすべて可決し、29日には議会人事を行い、閉会しました。
加藤市長には最後の定例会。議会閉会あいさつで「8年間全てを投入し、市政発展のために最大限、力を発揮できたことは大変やりがいと幸せを感じている」と振り返りました。何かと対峙してきた加藤市長ではありますが、お疲れさまでした。大災害の復旧・復興、コロナ対策にあたって来られた労を心から労いたいと思います。
「義務教育費国庫負担制度の堅持を求める意見書」を可決
このことには残念な顛末があります。
9月議会には「義務教育費の国庫負担率を3分の1から2分の1に復元することを求める「義務教育費国庫負担制度の堅持・拡充を求める請願」が提出されました。毎年9月議会に提出され、全会一致で採択し国に意見書を提出してきた経過があります。
ところが今回は、請願を審議した経済文教委員会では、国庫負担率の2分の1への復元を求める趣旨が全く同一であるにもかかわらず、文部科学省がR7年度までの5年間で小中学校の35人学級の計画的整備を進めることから「拡充を求めることは現実的ではない」として請願は賛成少数で不採択に。
不採択とした新友会・公明の議員の姿勢には一貫性がなく道理もありません。
35人学級の推進には予算の増額が必要となりますが、一方、少子化による教職員定数の自然減等による必要経費の減額もあることから、予算を大幅に増額する必要がないことが試算で示されており、先進国で最低の教育予算の現状も考えると、教育予算の拡充、国庫負担率の復元は至極妥当な要求であるからです。
委員会では、請願を不採択としたうえで、新友会議員から国庫負担率3分の1の堅持を求める意見書が発議され、賛成多数で採択されました。現状維持を求める意見書ですが、否定するものではないので、私は賛成しました。
改革ネットは本会議で、請願否決に反対、意見書に賛成しました。
寺沢さゆり・女性議長誕生…改革ネットは松木議員に投票
正副議長選挙が行われ、議長には寺沢さゆり議員が、副議長には若林翔議員が選出されました。
議長選挙の結果は所信表明した寺沢氏が22票、改革ネット代表の松木茂盛氏が15票、無効2票。副議長選挙は同じく所信表明した若林翔氏が23票、共産党市議団の佐藤久美子氏が15票、無効1票でした。
改革ネットとしては、所信表明は行わないものの、最大会派・新友会による正副議長独占に異議ありの姿勢を示すため、議長に松木氏、副議長には佐藤氏への投票を確認し合い、無所属議員3氏にも協力を求めてきました。それぞれに判断いただきご協力いただいたことに感謝申し上げます。
一方で、無効票は注目です。新友会・公明の議員の皆さんの間での出来事になりますから…。単純なミスなのか、不協和音があるのか?…。
ともかく、寺沢議長は、長野市議会初の女性議長です。女性議長のもと、市議会の存在感がより発揮されるよう活躍と奮闘に期待したいと思います。
福祉環境委員会・公共交通対策調査研究特別委員会に所属
新しい議会構成では、常任委員会は福祉環境委員会(保健福祉部・こども未来部・環境部を所管)に、特別委員会は公共交通対策調査研究特別委員会に所属することになりました。
今議会で、特別委員会は小・中学校の在り方調査研究特別委員会を廃止し、新たに観光戦略調査研究特別委員会を設置、また、まちづくり・公共交通対策調査研究特別委員会は公共交通対策に特化し委員会に再編されました。
また、新たに都市内分権審議会委員を務めます。
昨年10月から1年間務めた監査委員の任が解かれました。十分とは言えませんが、市の仕事が市民益にかなっているのかの観点から市財政及び政策・施策のチェックに尽力してきたつもりです。
これで12月議会から本会議質問に復活できます。12月議会は新市長と対峙する最初の議会、気合を入れて準備したいと思います。その前に選挙ですが…。
今年10月は市議任期の折り返しです。改選以降、未曽有の災害対応、そしてコロナ感染症対策に追われ、自粛生活が余儀なくされる中、地域の皆さんにはご無沙汰状態が続いています。コロナ禍終息と市民の皆さんの幸せを願いつつ、残り任期2年間、全力を尽くす所存です。