望まない受動喫煙を防ぐために屋内施設を原則禁煙とする改正健康増進法が昨年4月に全面施行され1年が経つ中、善行寺御開帳を見据え、受動喫煙の防止に必要な環境の整備の一環で、長野市は長野駅・東急REYホテル前、もんぜんぷら座1階、大門町交差点付近の3カ所で喫煙所を新設する計画を進めています。
改革ネットでは、2月中旬の整備計画の説明の段階から、東急REYホテル前・歩道への喫煙所整備は、施設が開放型でもあり、子どもを含め多くの通行者への受動喫煙が避けられないことから、別の場所への整備に見直すべきと指摘してきました。
今日、市民からも反対の意見が寄せられているにもかかわらず、市がホテル前整備の方針を頑なに変えていないことから、市長に対し19日、東急REIホテル前への喫煙所設置はしないこと、駅前周辺の市有地等への設置を再検討することなどを正式に申し入れました。
市長は「駅前のコンビニ等の受動喫煙状態は深刻。今はコロナ禍で灰皿は自主撤去されているが、市で喫煙所が整備されなければ復活させたいと言っている。何とかしなければならない。一方、たばこ税の税収もあることから、喫煙者にも配慮した環境整備を図るもの。なぜ、反対されるのか」と、色を成して“反論”!?します。
私たちの立場は、喫煙所の設置に反対するものではなく、設置場所の再検討を求めるものなのですが、市長の感情的な対応で平行線に終わった感じです。
地元の理解を得てきたと受け止めてきた市長にとって、その地元から反対の声が上がっているが故に、極めて感情的になっているのでしょうか…、焦りなのでしょうか…、わかりませんが。
長野市はH30年に、タバコのポイ捨てや歩行喫煙を禁止する「長野市ポイ捨て等を防止し、ごみのないきれいなまちをつくる条例」を施行し、喫煙者のマナー向上を呼びかけてきていますが、長野駅前のコンビニ等に設置される喫煙所で受動喫煙にさらされていることから、わかりやすい場所に喫煙所を設置し、吸う人・吸わない人双方に配慮する環境をつくりたいとしています。
全く異論はありません。
喫煙者のマナーある喫煙をすすめ、同時に受動喫煙を防止するため、喫煙所の整備は進めるべきと考えています。しかしながら、できる限り、開放型施設ではなく、閉鎖型で排煙機能を持つ施設整備が必要でしょう。
しかし、東急REYホテル前はいただけません。百歩譲って、「閉鎖型」であればともかく、「開放型」では、受動喫煙は避けられません。
市は、ホテル前の区域は「防火区域」で、閉鎖型・耐火式の喫煙所を整備する場合、隣接する長電改札口に降りる階段の構造物やホテルの玄関・外壁等を耐火式に改造・改修する必要があり、民間にそこまで要請するのは困難とします。
だとするなら、吸う人も吸わない人も納得できる別の場所を改めて検討すべきです。
例えば、駅善行寺口・北方面、大通り沿いの民間駐車場の一角に地権者の理解を得て喫煙所を整備することは考えられないのでしょうか。
多面的に再検討することを強く求めます。
また、現在の駅前周辺喫煙所への案内表示をより分かりやすくすることも重要です。
【参考:長野駅周辺の喫煙所】
①駅ビル「ミドリ」の3F喫煙室
②善行寺口タクシープール西・歩道橋下(市が設置)
③駅東口バス停・トイレの北(市が設置)
ほかに、分煙施設を設けている喫茶・カフェがあります。