長野県憲法擁護連合(略称=護憲連合)は2月11日、県労働会館で第66回定期総会を開き、安倍政権から菅政権に移行する中、憲法の三権分立を否定、検察の自主・独立を脅かし「政権への忖度」を目論む検察庁法「改正」案撤回の取り組みやオスプレイを投入する日米共同訓練反対の取り組みなどの1年間の活動を振り返り、2021年…憲法改悪阻止運動を重点に沖縄県名護市辺野古への米軍基地建設反対、米軍輸送機オスプレイの配備と低空飛行訓練反対などに取り組む活動方針を確認し合いました。
総会は、コロナ感染拡大防止の観点から、ZOOMを使ったオンライン方式を併用、会場には30人余りの代表参加となりました。
私は引き続き事務局長を務めています。
冒頭、松澤佳子代表委員(県労組会議議長)が挨拶で、東京五輪・パラリンピック組織委員会の森喜朗会長による女性蔑視発言を取り上げ「見過ごすわけにはいかない」と批判。「男女平等に向けた法整備は進んできたが実践行動する人がいなければ社会は変わっていかない」と訴えました。
総会では、「森会長の女性差別発言に抗議し即時辞任を求める緊急決議」を口頭提案し、全体で確認しました。実は東京オリパラ組織委員会に対し「辞任を求める抗議文」の送付も提案しましたが、総会と街頭宣伝を終えた段階で森会長の辞任を伝える速報が伝わってきたことから、抗議文送付の取り組みは中止することに。
総会メイン企画の記念講演では、信州市民アクションの共同代表を務める又坂常人さん(信州大学名誉教授)が「安倍・菅政治の本質と憲法破壊を問う」と題してオンラインで講演。又坂さんは信州安保法制違憲訴訟の原告団長も務めています。
又坂さんは、「安倍一強」と言われた政治を「内閣人事局を媒介とした官僚支配を通じて官邸主導体制をつくり、与党絶対支配体制を背景に、国会審議の形骸化、立法機能の衰退を招いた。結果、安保法制法、森友、加計、桜、黒川問題など、法の支配を空洞化させた」と批判、「アベ政治を継承する菅政権は、日本学術会議の会員任命拒否に象徴されるように反立憲主義な傾向はより強まっている」と指摘、「内閣支持率が急落する今が立憲主義を回復し政権交代を実現するチャンス」と訴えるとともに野党の奮起を促しました。
国民主権、基本的人権の尊重、戦争放棄を基本原則とする憲法は変えさせない!憲法が保障する平和的生存権、幸福追求権の実現に力を尽くしたいと思います。