15日の市議会建設企業委員会で、豊野地区の市営美濃和田団地敷地に建設する「災害公営住宅」の概要について報告されました。
豊野に建設…63戸、事業費12億5,000万円
豊野地区に計画する災害公営住宅建設の事業者は、既に設計・施工を一体で行う公募型プロポーザルで「守谷・松代・アーキプラン特定建設工事共同企業体(JV)」に決定しています。
鉄筋コンクリート造り4階建てで、敷地内にL字型に建物を配置し、1DK、2DK、3DKの住居とし、交流スペースや菜園、駐車場などが整備される計画です。
最大戸数78戸想定し、18億6,600万円余の債務負担行為設定へ
事業者選定段階での事業計画では、63戸分で事業費は約12億5,000万円とされていますが、今議会には、最大建設戸数を78戸と想定し、18億6,665万円を限度額とする債務負担行為を設定する補正予算案が提出され、委員会では可決すべきものとしてきたところです。
要するに豊野地区に建設する災害公営住宅の最大建築戸数を78戸とするもので、整備戸数を増やす場合は菜園などを予定しているスペースを使う予定とも説明されました。
仮申込は110世帯に…豊野76・長沼32・その他2世帯
これまでに110世帯から仮申し込みがあり、63戸の建設予定戸数を上回っています。しかも、仮申し込みが豊野地区76世帯、長沼地区32世帯、その他2世帯となっていることから、災害公営住宅における地域コミュニティの継続・再興に鑑み、豊野と長沼にそれぞれ災害公営住宅を建設する方針転換が必要であると質しました。私を含め複数の委員が求めました。
長沼地区からは同地区内での住宅建設が要望されており、被災者の皆さんの声に寄り添った対応が求められてもいるところです。
建設部長は、「自宅再建に迷いがあり、とりあえず申し込みをされている世帯もある」としつつ「必要数を精査し、今後の対応を検討する。年内には概ねの戸数を確定したい」と述べるにとどまりました。
長沼地区は市街化調整区域で建築物の高さ制限があること、住宅建設の適当な用地がなく、民間アパートも少ない現状が説明されるのですが、十分な再検討を求めるものです。
委員長報告への意見集約に期待
豊野地区に建設する災害公営住宅は、78戸の最大建設戸数を上回らざるを得ないことが確実視される中、被災者の地元での生活の継続・再建の願いに応える道筋を作り上げたいものです。
建設企業委員会では、本会議での委員長報告に盛り込むよう求めてきました。正副委員長の取りまとめに大いに期待しているところです。