家賃を支援する住居確保給付金、2カ月で61件申請…想定の3倍超に

新型コロナ感染症対策の影響で、「休業等に伴う収入減少により離職・廃業と同程度に至り、住居を失う恐れが生じている市民」を対象に家賃を支援する住居確保給付金。

支援する家賃の上限額は、1カ月当たり、単身世帯で36,000円、2人世帯で43,000円、3~5人世帯で47,000円等、3カ月間(最大9カ月)支援するものです。市からアパート等の大家に支払われます。

5月補正予算では、この事業に282万円を計上、これまでの住居確保給付金の申請実績が約10人前後で推移していることなどを踏まえ、平均4.7万円を20人に3カ月間給付する予算とされました。

「必ず不足する。十分な対応を」と指摘してきた事業です。

5月末で想定した20件の3倍超に

5月31日までに延べ510件(4月=266件、5月=244件)の相談があり、内61件(4月=12件、5月=49件)の申請を受理し給付を始めていることがわかりました。

既に5月補正予算時に市が想定した20件をはるかに上回る3倍を超える給付となっています。

感染拡大補防止のための自粛・休業等により、収入を失い住宅確保がままならない深刻な状況が浮き彫りになっています。

気がかりな点は相談者数と申請受理件数の乖離です。

生活支援課では、複数問い合わせも含めた延べ件数であること、制度の内容の問い合わせが結構あることが要因で、「支援を必要とする市民に確実に支援が行き届くよう細心の配慮をもって対応している」とします。厳しい支給要件審査により、はじかれてしまう市民がいないよう特段の配慮を改めて求めているところです。

住居確保給付金の給付対象者は、これまでの「離職後2年以内」等の要件から「休業等に伴う収入減少により離職・廃業と同程度に至り、住居を失う恐れが生じているもの」に拡大され、ハローワークでの求職活動の有無も要件から外されました。

生計維持者であるシングルマザー、あるいはフリーランスやアルバイターも対象になりうることから、十分な対応が求められると指摘してきた事業です。

市では、対象人数が増えた場合もしっかりと対応はするとしてきています。

事業費の4分の3は国庫支出金で賄われます。十分な対応となるようチェックしていきます。

市社協(まいさぽ長野市)窓口の「緊急小口資金」は594件に

新型コロナの影響で収入が減少し、緊急かつ一時的な生計維持のための貸付を必要とする世帯を支援する貸付金「緊急小口資金」(無利子・保証人なし)は、特例で20万円まで拡大されています。返済は2年以内、返済据置期間は1年。

貸付状況は、3月25日~5月29日の2か月間で594件、9,317万円にのぼります。

また、新型コロナ影響で、収入の減少や失業等により生活に困窮し、日常生活の維持が困難となっている世帯を支援する貸付金「総合支援資金」は65件、3451万円となっています。

「総合支援資金」(無利子・保証人なし)は、2人以上世帯で月20万円以内で3カ月間60万円を上限とする貸付で、返済は10年以内、返済据え置き期間は1年。

相談窓口になっている「まいさぽ長野市」では、相談件数が例年に比べ6倍を超えているとされます。著しい生活困窮が急速に広がっていることが伺えます。

命と暮らしのセーフティネット拡充へ

県内では新型コロナの感染拡大が落ち着いているとはいえ、新型コロナの影響による収入減の回復にはなお時間がかかります。

離職・失業された皆さんにとっては、まさに死活問題です。

一人10万円の特別定額給付金は、申請受理から口座振り込みの給付までに3週間近くかかるとされています(6月2日更新の市HPより)。多くの市民にとっては申請がこれからになりますから、6月中に手元に届くかどうかという状況です。

一時借り入れで何とか凌がざるを得ない市民の方は確実に増えます。

支援が必要な市民の皆さんに支援が行き届くよう、返済が不要な給付事業の拡大によるセーフティネットを張り巡らすことが重要です。

なお、生活保護の申請状況は調査中です。

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