検察官の恣意的な定年延長を内容とする検察庁法改正案について、安倍首相は18日、「国民の理解なくして前に進むことはできない」として、今国会での成立を断念しました。
「#検察庁法改正案に抗議します」のツイッターが1000万件を超えるなど、多くの国民が声を上げ、日弁連や元検事総長を含む検察OBも法改正に反対の意見書を提出するなど、広範な反対の声がうねりとなる中、成立断念自体は当然であり、国民の良識の力によるものです。
しかし、法案そのものは、検察庁法改正案部分の分離が行われないまま、秋の臨時国会に先送りされるに過ぎません。
一般の国家公務員の定年年齢の段階的引き上げは必要な立法措置であると考えますが、「束ね法案」から、問題の検察庁法改正案を切り離し撤回させることが求められています。
また、法の解釈変更によって、黒川弘務・東京高検検事長(63歳)の定年延長を閣議決定したことも撤回されなければなりません。検察庁OBからも厳しい批判の声が表明されていますから、63歳定年に基づき、自ら「退職」されることが最善の選択でしょう。
法案成立の先送りではなく、法案そのものを撤回させるためにさらにさらに声を上げていきましょう。
長野県護憲連合として、本日19日午後6時から長野駅前で、検察庁法「改正」案の撤回を求める緊急街頭行動を予定しています。「三密回避」にしっかり心がけながらアピールしたいと思います。
【参考資料】
➊検察官の恣意的な定年延長のための検察庁法一部改正案の成立断念について(社民党談話)
➌「安倍9条改憲NO!全国市民フォーラム」の検察庁法案に関するページ
➍検事長の勤務延長に関する閣議決定の撤回を求め、国家公務員 法等の一部を改正する法律案に反対する日弁連会長声明【4/6】
➎改めて検察庁法の一部改正に反対する日弁連会長声明【5/11】