市独自の気候非常事態宣言に後ろ向き…県知事との「共同宣言」探りたい【代表質問より➊】

長野市議会は今日4日から代表質問が始まり、午後に改革ながの市民ネットを代表して質問を行いました。質問内容は別記とします。

長野市芸術館を指定管理者として運営する文化芸術振興財団の混乱と、今後の正常化・再生の見通しについての質問の答弁が、余りにも危機感が感じられない「他人事」のような答弁で、再質問を繰り返したため、質問全般にわたり再質問、要望を行うことができませんでした。追って報告します。

まずは、市独自に「気候非常事態宣言」の発出を求める質問から簡単に報告します。

なお、答弁は聞き取りメモのため、正確さにかけます。答弁書や本会議録画を確認し、追って必要な修正・補強をします。【5日に修正済】

甚大な災害都市として目標値を定めた独自の宣言発出を求める

質問・提案の趣旨は、本市に甚大な被害をもたらした台風19号災害をはじめ、近年、世界及び我が国で頻発する気象災害の要因は気候変動にあるとされることから、昨年12月6日に発表された長野県の気候非常事態宣言を共有し、今年5月に長野市で開催される「SDGs全国フォーラム」をも見据え、被災都市として市独自の宣言を市長名で発出し、異常な気候変動を食い止め持続可能な社会を作り出す決意を市民と共有することを提案したものです。

長野県知事の気候非常事態宣言は、「気候変動は人間社会の存続を脅かしており、この非常事態を座視すれば、次代に持続可能な社会を引き継ぐことはできない」と強調し、「2050年には二酸化炭素排出量を実質ゼロにする」目標値を掲げ、極めてアピール力の強い宣言となっています。県内市町村では白馬村、千曲市で宣言されていますが、「2050年ゼロカーボン」の目標は盛り込まれてはいません。

長野県の「気候非常事態宣言」のページへ

市長…「県宣言に賛同表明しており、独自の宣言は考えず」

市長は、「県の宣言は意欲的な宣言である」との評価を示したうえで、「(長野市長が)会長務める県市長会でも議題となり、2月25日には、県知事、県市長会長、県町村会長の連名で、県の気候非常事態宣言への賛同を各市町村長によびかけ、本市としても、賛同の意を示したところ」と答弁。「現時点では、市独自の気候非常事態宣言は考えていないが、県とともに、県の気候非常事態宣言の実現を目指し、来年度から着手する地球温暖化対策地域推進計画の改定を進め、これまで以上に県と連携を図り、気候変動に対策に関する施策を展開していく」と答弁。県との連携を打ち出しながらも市独自の宣言そのものには後ろ向きな姿勢を示しました。

県宣言への賛同表明は承知していませんでしたが、一歩前進です。しかし、市民へのアピールには残念ながら不十分でしょう。

質問後に県のHPを見ると3月4日現在で県内31市町村が賛同を表明しています。

さらに再質問では「県と一体となって進めるべき。市町村がばらばらに対応するのは混乱する」と答弁し、県内市町村長のさらなる宣言発出の動きを「けん制」?し「介入」?するような発言も…。

この問題は、時間の関係から、それ以上、突っ込めませんでした。

県知事と市長の「共同宣言」探れないか、さらに検討急ぎたし

賛同表明をしているのであれば、さらに一歩進め、県知事と県内市町村長との個別「共同宣言」の方法を再質問で提起すべきでした。残念ながらそこまで頭が回りませんでした。

少なくとも、長野市長は県市長会の会長を務めていますから、率先して県知事との共同宣言を実現することが、市民の皆さんへのインパクト、アピールも高まると考えます。

そのうえで、県知事に対し、県内市町村長との「共同宣言」を働きかけていくという手もあるでしょう。

市議会としての議会決議も見据え、さらに模索したいと考えます。ハードルは高そうですが…。

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