各避難所の閉鎖、長野運動公園体育館への統合方針について、課題を指摘してきましたが、特に問題な点は統合避難所では朝食のみしか提供しないとしていることです。
指定避難所として継続するのですから、温かい食事の提供をはじめ3食の食事提供は当たり前のことでしょう。避難所では避難者の健康管理・栄養管理に万全を期すことが行政の責務です。
早急な方針変更が必要との認識で、改革ネットとして各会派の代表らに働きかけ、28日、市議会の災害対策連絡本部・代表者会議を開き、議長から市当局に緊急に3食を提供するよう強く申し入れました。
本会議終了後に開かれた災害対策連絡本部会議には、危機管理防災監や教育次長ら災害対策本部の役員に出席を求め、まずは、朝食のみ提供方針の理由を質しました。
危機管理防災監は、避難者の皆さんの生活の自立再建を支える基本的立場を強調しつつも、朝食のみとしたことについて➊激変緩和の一環であること、➋自立再建を促すこと、➌在宅避難者との公平性の確保の3点を挙げ、26日夜に各避難所に張り紙を出すとともに資料を配布し説明してきているが「クレームは出ていない」ことを強調。
避難所生活から、次の段階として公営住宅や応急仮設住宅等への移動を図り、新しい生活基盤を自立的に築くという生活再建の第一歩を後押しすることは極めて重要なことです。
問題は、生活の自立再建の課題と、なお残る避難者の皆さんの避難所における衣・食・住の確保の課題を混同させている点です。
何だか、食事を1食にすることが自立再建を促すことにつながるという風に聞こえてきます。とんでもないことです。
自宅の片付けや仕事などで、昼食・夕食の需要が減少している点は否定しませんが、3食を避難所でとっている避難者の皆さんは少なくありません。
きちんと避難者のも皆さんのニーズを把握してきているのか、その形跡も定かではありません。
民間アパートが決まっているが鍵の引き渡しが完了していない、引っ越しの段取りが決まらない、自宅の応急修理が終わらず自宅に帰れないといった皆さんが、やむなく避難所生活を継続しているのです。
クレームがなかったとしますが、避難所の皆さんには「お世話になっている」との思いが強く、なかなか言い出せない環境にあることに心を砕くべきところでしょう。
在宅避難者との公平性の確保というのであれば、在宅避難者の皆さんにも求めに応じて食事を提供することが必要なのではないでしょうか。
連絡本部会議では、意見を取りまとめ、議長から「3食提供への方針変更を求める」と強く要請しました。
避難所では、ボランティアの皆さんの力とも連携し昼夜を分かたず避難者の皆さんへの支援を行ってきました。最後の最後になって「冷たい対応」といわれないよう、即時方針転換を求めるものです。
既に今日30日は各避難所が原則閉鎖され、12月1日から3日の間に長野運動公園に移動することになります。
29日に開かれた災害対策本部会議では、方針転換が決定されていないようです。
市議会の災害対策連絡本部の総意を重く受け止めてもらいたいものです。
また、市議会では、復旧・復興、被災者の皆さんの生活や生業の再建に向け、課題を取りまとめ国・県に働きかけるとともに、市当局にも必要な事項を申し入れしていくことを議会運営委員会で確認し、議運のもとに要望事項取りまとめのためのワーキング・グループ会議を設置し、29日に初回の会合を持ちました。会派代表4人と無所属議員1人で構成されます。改革ネットからは私が参加しています。
12月中、最大限早期に申し入れを実現することが必要との認識で一致し、早急に要望事項を取りまとめることになりました。