東日本大震災と東京電力福島原発事故の発生から8年を迎えました。関連死を含む犠牲者は2万2千人を超え、今も5万人以上の住民が避難生活を余儀なくされています。
福島県から長野市に自主避難している方は33世帯114人を数えます(H31年2月26日現在)。
昨日、3月11日、地震発生時刻の午後2時46分、長野市議会まちづくり対策特別委員会(委員長を務めています)の審査中に、庁内放送に合わせ、全員で黙とうを捧げました。
岩手・宮城・福島3県の被災地を支援する復興期間は2020年度末で打ち切られることに。壊滅した街の復興はまだ道半ばです。
震災被害は、決して期限を区切って解決する問題ではありません。多くの被災者の生活再建がなお途上にあり、住み慣れた故郷への帰還すらままならない現実を直視し、切れ目のない復興政策を着実に進めることが必要でしょう。
帰還困難区域を除くほぼすべての原発被災地で、避難指示が解除されて2年がたちましたが、「自立」の名のもとに、帰還一辺倒の政策はさらに強まっています。
しかし避難指示区域の内外や強制・自主避難を問わず、避難継続か帰還かは原発事故被害者の意思が最大限尊重されるべきです。
すべての人々が事故前と同様の生活が営めるようになるまで、補償や公的支援を継続するよう厳しく求めたいと考えます。
さらに、東京電力福島第一原発事故は、未だ収束の見通しが全く立っていません。8年たってもどれだけの量の溶け落ちた核燃料(デブリ)がどんな状態で存在しているのかさえわかっていません。使用済み核燃料の取り出しも大幅に遅れ、100万トンを超える汚染水処理にも目途が立っていません。そして今年、原発事故直後に福島県双葉町にいた11歳の少女が「100ミリシーベルト程度」の被ばくをした推計結果が存在していた事実が報じられました。国の責任において、事故収束に全力をあげるとともに、事故後の住民の被ばくに関する全情報を公開し、実態把握と対策が早急に行われなければなりません。
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