「建国記念の日」となる2月11日午後、県労働会館で第64回長野県憲法擁護連合(略称=県護憲連合)を開き、安倍首相の野望である9条改憲を幅広い県民の総意を結集し何としても食い止めていくことを柱とする活動方針を確認しました。
総会で、引き続き、事務局長を務めることになりました。
「建国記念の日」に県護憲連合の総会を開くのは意味があります。
戦前、2月11日は「紀元節」と呼ばれ、子どもたちや教職員は登校し国民をあげてお祝いすることが強制されました。「日本書紀」で神武天皇が即位した日とされる神話をもとに明治政府が制定したもので、侵略戦争を美化し天皇を賛美する象徴的な日とされてきました。
敗戦後、主権在民を定める日本国憲法に反するとして一旦は廃止されたものの、1967年に時の自民党政権により、国民の反対を押し切って「建国記念の日」として復活させてきました。
こうした「紀元節」の復活に反対する運動を取り組んできた経過から、2月11日に護憲連合の総会を開いているものです。
市内では、首都圏からも動員された右翼団体による街宣活動が実施されました。
今日、集団的自衛権の行使を認める新安保法=戦争法により、自衛隊は専守防衛の枠を超え、海外で武力行使できる「軍隊」と化し、「戦争をする国」への大転換が図られてしまいました。憲法9条に自衛隊を書き込む自民党改憲案をもって憲法「改正」が目論まれています。気がついたら「徴兵制」の日本?!というのは、妄想ではありません。
戦後の繁栄が、国民主権や戦争放棄を定めた日本国憲法のもとでつくられてきたことを考えると、日本という国の誕生日は5月3日の憲法記念日こそふさわしいと考えます。いかがでしょうか。
総会で確認した活動方針では、3つの課題を意思統一しました。
一つは、安倍政権を退陣に追い込むことです。そのためには夏の参院選に勝利することが不可欠です。
二つは、憲法9条をはじめとする改憲に反対し、国会において改憲発議をさせないことです。
三つは、沖縄辺野古の新基地建設を中止させるとともに、オスプレイの飛行訓練の中止を実現することです。
そのために、戦争をさせない1000人委員会をはじめ、9条改憲に反対する諸団体と広く連携・共同して、広範な国民世論を形成していくことを一大課題としました。
また総会では、昨年の沖縄県知事選挙をテーマとしたドキュメント映画「デニーが勝った!~2018沖縄県知事選挙」を上映し、辺野古新基地建設に反対する沖縄県民と心を一つにしながら、基地のない島・沖縄を実現していく取り組みの重要性を認識し合いました。
2月14日から24日投票日で「辺野古米軍基地建設のための埋立ての賛否を問う県民投票」が全市町村で実施されます。「賛成」「反対」に「どちらでもない」を追加し3択とする県民投票となりましたが、辺野古NO!の民意が明確に示されることを大いに期待するとともに、本土からも辺野古NO!の声を広げていくことが求められています。
米軍基地の整理・縮小と日米地位協定の見直しの賛否を問うた1996年の県民投票から20年以上が経過した今日、軍事優先・アメリカ優先で、日米同盟の犠牲になり基地負担に苦しみ続ける自国民よりも、他国軍の軍事的要請を重視する安倍政権を許すことなく、基地のない平和な島・沖縄の実現に本土からも大きなうねりを作り出したいものです。
ところで、11日午前中は信州市民アクションの主催による「市民と野党との共同のテーブル」が開かれ、県内野党4党の代表を招き、同アクションの参院選にのぞむ基本政策及び野党統一候補者との協定書に対する考え方や長野県選挙区における市民と野党の統一候補の選出について意見交換しました。
信州市民アクションには事務局団体として護憲連合が参画していることから、私も市民運動団体の一員という立場で参加しています。社民党であることは皆さん承知の上ですが…。
野党4党の代表からは、基本政策に賛同の意思が示され、統一候補の選出について3月末までに結論を出すことに合意、確認し合いました。
なお、基本政策では、10月の消費税増税に反対する趣旨を補強することも合意しました。
統一候補の選出については中央段階で、全国32選挙区の1人区で野党統一候補を選出していく方向性が確認されています。個別具体的な候補の選定は中央における野党間協議の合意が不可欠ではありますが、中央段階を含め、3月末までに決定を確認した格好です。
市民との約束が誠実に履行されるよう、野党4党に重い責任を課したことになります。
改めて別稿で報告します。