この程、H30年度まちづくりアンケートの結果の速報値が示されました。
このアンケートはS57年度から長野市が毎年実施しているもので、今年度は「住民自治協議会活動の参加度や認知度」や「がん検診の受診状況」「こころの健康、悩みやストレスの現状と相談窓口の認知度」「公共施設の利用状況と施設の縮減、利用者負担の見直し」「マイバッグの利用状況、環境教育の在り方」が重点的なテーマです。
住自協の活動では、力を入れてほしい活動として「防災訓練、子どもたちの登下校の見守り活動など、安全・安心に関する活動」が48.7%で、住自協の今後の在り方では、「さらに積極的に活動すべき」が22.9%である一方、「今のままでよい」が55.6%で過半数を超えています。住民自治の代表組織としての活動の量と質の拡充、市民の積極的な関与という点で課題が示されているように感じます。
また、公共施設マネジメントに関しては、総量の縮減について「必要性を見直し、人口や税収入に見合った規模まで減らすべき」が61.0%で、「すべて必要なので現状維持すべき」の18.2%を大きく上回っています。さらに、利用者負担については「利用者負担は増やさず税金で維持すべき」が19.5%であるのに対し、「利用者負担や税金を増やさなければ維持できない施設は、なくなっても仕方がない」が29.9%、「利用者負担を増やすことは当然」28.0%といった結果です。
公共施設の利用度合い等を踏まえたクロス集計の結果が待たれるところですが、詳細結果の分析を踏まえて、公共施設マネジメントの進め方・あり方について吟味する必要性を感じます。
私が毎年注目している点は、「住みよい長野市をつくるために特に力を入れるべきと思う施策」、すなわち「市民が求める施策優先度」です。
「介護などの高齢者福祉サービスの充実」32.1%、「バス、鉄道など利用しやすい公共交通の構築」31.1%、「結婚、妊娠、出産、育児への継続的支援」30.8%と、それぞれ3割を超え、長野市政において重点的に取り組むべき課題が浮き彫りになっているといえます。
昨年度は「利用しやすい公共交通の構築」が33.6%で初めて1位となりました。今年度は順位に入れ替えがあるものの、上位3位に変わりはありません。
また、昨年は災害が続いたため「防災・減災対策の推進」が26.6%で4位に浮上しました。
昨年の12月議会の代表質問では、まちづくりアンケートの結果を踏まえ、市民が求める施策優先度と市政の重点施策にズレがないのか、しっかり検証し施策展開を図るべきと提言してきました。
現在、新年度予算案の市長査定が進んでいます。まちづくりアンケートの結果が新年度予算案にどのようにメリハリをつけて反映されていくのかを見極めつつ、3月議会に備えたいと考えます。