放課後子ども総合プラン…職員配置基準等の堅持を求める【12月議会の質問より➍】

放課後子ども総合プランにおける国の職員配置の基準撤廃の動きに関して質問しました。

児童センター・子どもプラザの職員配置基準の緩和に動く国

厚生労働省は11月19日に開かれた地方分権改革の有識者会議で、放課後児童クラブ、すなわち、長野市では児童館・児童センター・子どもプラザの職員配置や資格の基準を事実上撤廃する方針を示しました

全国知事会や全国市長会の要望に応じた対応とされていますが、看過できる内容ではありません。

研修を受けていない職員一人だけでも運営可能に

現行基準では、1教室に職員2人以上で、そのうち一人は保育士や社会福祉士などで、かつ県の研修を受けた支援員の配置を決め「従うべき基準」とされています。

これを「参酌すべき基準」(参考とする基準)に緩和し、事実上、研修を受けていない職員一人だけで対応することも可能になるというものです。

現行基準の堅持を強く求める

確かに市内の児童センター・子どもプラザでは支援員の確保に四苦八苦されている現状があります。しかし、この問題は支援員の処遇改善が追い付いていないことが背景にあるのだと認識しています。

改革ネットでは放課後子ども総合プランの有料化に反対してきましたが、今回の基準撤廃は子どもたちの放課後の安全な居場所の質を決定的に低下させるもので容認できるものではないと考えています。

放課後子ども総合プランの運営にあたり、現行基準を維持し続け、プランの質の向上、支援員の処遇改善にしっかり取り組む姿勢を堅持するよう求めました。

こども未来部長…「子どもたちの安全確保を最優先」

こども未来部長は、「基準緩和には、児童福祉法の改正が必要となり、国では『所要の一括法案等を2019年通常国会に提出する』予定のことだ。今後、法改正や省令の内容を確認したうえで、子どもたちの安全が確保できる体制を最優先に考えていく』との答弁にとどまりました。

また、支援員の処遇改善については、「必要な支援員の確保に合わせ、事業者や各校区の実情にも配慮した職員配置の運用を研究する」としました。

「子どもたちの安全確保を最優先」としつつも、基準緩和に対する姿勢が明確でないことから再質問しました。

国の法律が変わろうとも現行基準に基づく運営を強く求める

私は、「長野市の放課後子ども総合プランは、国の従うべき基準の下で、質の確保がされてきていると判断するのであれば、国の法律がどのように変わろうと、現行基準に基づき、子どもたちの最善の利益のために運営していく基本姿勢、決意を示してもらいたい」と再度答弁を求めました。

「基準緩和の動きがあるが、安全確保を最優先する」との基本姿勢を強調

再質問に対し、こども未来部長は「子どもたちの放課後に安全で安心な居場所を提供する事業であることが第一。最低基準を踏まえて支援員の確保、研修等の充実に努めてきた。基準緩和の動きがあるが、子どもたちの安全が確保できる体制を最優先に考えていく。ここが一番大事」との基本姿勢を強調する答弁となりました。

また、市長にも見解を求めました。

市長は、「有料化にあたり質の確保をしっかりする約束をしてきており、安全を確保できる体制を最優先に考えていく」と答弁しました。

市の示した基本姿勢が揺らぐことの無いよう、引き続きしっかりチェックしていきたいと考えます。

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