10日、「松代大本営朝鮮人犠牲者追悼平和祈念碑」建立23周年の集いが催され、朝鮮人犠牲者に黙とうを捧げ献花を行いました。
松代大本営追悼碑を守る会(会長=塩入隆・県短大名誉教授)が主催するもので、朝鮮初中級学校(松本市)の中学生をはじめ県下から約60人が参加しました。
碑の建立から携わってきている私は追悼碑を守る会の事務局次長を務めています。
今年の式典は、米朝会談により対立から対話へ、朝鮮半島の非核化、朝鮮戦争の完全終結、北東アジアの平和な未来を拓く歴史の1ページが刻まれる中、在日団体である朝鮮総連県本部の代表をはじめ、4年ぶりに民団県本部の代表にも出席いただきました。
また、今年5月には、地下壕建設工事に動員された朝鮮人とその家族ら2,600人余の名簿の存在が明らかになり、当時の強制連行・強制労働の実態解明への糸口が期待されます。
追悼碑を守る会では、松代大本営工事が当時の政府の「国策」として実施されたことから、新たに発見された朝鮮人名簿に基づき、日本政府として大韓民国、朝鮮民主主義人民共和国両政府に対し共同での調査実施を申し入れるよう、7月に安倍総理に対し要請書を送付しています。尤もいまだ何の返答もありませんが…。
改めて、歴史を掘り起こし、侵略加害の歴史の記憶、そして松代大本営工事の記憶を、さらに鮮明にし、後世に伝えていくことが求められます。
実は、集いの最中、朝鮮人学校の生徒3人が熱中症と思われる症状で具合が悪くなり、新装なった地下壕受付の事務所をお借りし手当てにあたったものですから、挨拶等を聞き逃してしまうことに。
生徒たちは無事回復し何よりでした。
ということで新聞記事を掲載しときます。左が朝日新聞、右が信濃毎日新聞です。