CV22オスプレイの飛行訓練中止などを求め県に申し入れ

12日午後、県護憲連合などで、県に対し「CV22オスプレイの横田基地配備に伴う飛行訓練の中止」と21日に予定される「陸上自衛隊松本駐屯地祭に県代表が出席しないこと」などを求め申し入れしました。

申し入れ団体は、県護憲連合の他、県憲法会議、県教組、県労組会議などの4団体。
在日米軍は4月3日、米軍横田基地に米空軍仕様のCV22オスプレイ10機を配備する計画を公表、5日にはオスプレイ5機が横田基地に到着し飛行訓練が始まっています。

CV22は、県内東北信17市町村を含む「ホテルエリア」(H訓練区域)や、大町市・白馬村・小谷村などの北アルプスの「ブルールート」訓練域で夜間低空飛行訓練を行うことが確実視されています。

オスプレイは、一昨年12月の名護市沖での墜落事故をはじめ、機体を起因とする重大な事故や部品落下等のトラブルが絶えず、機体の安全性に対する信頼が根底から揺らぐ欠陥機です。

昨年3月には、新潟県関山演習場で実施された日米共同訓練に際し、オスプレイが県内上空を通過する訓練飛行を強行しました。千曲川流域に沿って市街地上空を飛行するものでした。
県では、再三にわたり、事前の情報開示を求めてきたにもかかわらず、米軍及び国からは一顧だにされず強行された訓練となりました。

県民の生命・財産の危機が現実のものになろうとしている今日、オスプレイの機体の安全性が確立されていないとの認識に立ち、県内空域における訓練の中止を国及び米軍に求めることを求めるとともに、2016年9月20日の県「基本文書」(長野県・県市長会・県町村会3団体連名の国への要請書)に基づき、予定する訓練の全容にかかる事前の情報開示、県民への説明責任を国に強く働きかけるよう求めました。

対応した池田秀幸・県危機管理監は、「一昨年9月の国への要請は、米軍横田基地へのオスプレイ配備計画を踏まえたもので、訓練全容の事前の情報開示などを強く求めてきている」とし、「必要に応じ、市長会や町村会と相談し対応したい」と述べるにとどまり、改めて緊急に国に要請を行うことは考えていない姿勢を示しました。

➡ABN(長野朝日放送)のニュースより

また、21日に予定される陸上自衛隊松本駐屯地祭について、「軍隊」としての活動を披露する駐屯地祭は平和・軍縮の時代に逆行ものであり、とりわけ模擬戦闘訓練や武器の展示、軍用車への試乗などは、まだ十分な判断能力のない子どもたちに好戦的な感覚を植え付けるだけのものであり、教育的見地から、地元松本市長の対応(松本市長は不参加)も踏まえ、県代表が出席しないことを求めるとともに、今後「駐屯地祭」はあくまで駐屯地内部の式典とし模擬戦闘訓練展示や銃器・武器の展示などを行わないよう松本駐屯地に申し入れるよう要請しました。

危機管理防災監は、「自衛隊には災害派遣でお世話になっている。災害への感謝の意を表明するため、県知事と危機管理監が出席を予定している」とし、駐屯地への働きかけについては、「内容のまで言及する立場にない」との従来通りの認識を示すにとどまりました。

さらに、陸上自衛隊松本駐屯地では、県内中学校2年生の職場体験学習を受け入れていることに関し、「ほふく前進」練習が取り入れられていることについて、「戦闘を想起させるものは取りやめるよう県教育委員会を通じて徹底する」ことも要請しました。

県教組の調査によると県内7校の職場体験で「ほふく前進」練習が行われたとされます。

危機管理監は県教育委員会に伝えるとしました。


県への申し入れの前日、11日には、松本地区の駐屯地祭反対連絡会議のメンバーと一緒に松本駐屯地に対し模擬戦闘訓練等を行わないよう申し入れを行いました。

狭い面会室での申し入れです。国民の請願権の行使を軽視する姿勢が露わです。

とりわけ、2月に佐賀県で整備不良による墜落事故を起こした戦闘ヘリ「アパッチ」の飛行が想定されることから、事前の予備訓練を含め、訓練中止を強く求めました。

対応した広報班長は、アパッチは飛行を見合わせていることからコプラと言われる戦闘ヘリが投入されることを明らかにしたうえで「安全確認を徹底している」と強調、従来通りの訓練展示を行うとしました。

4月12日信濃毎日新聞の報道より

21日当日は、抗議集会・デモと監視行動に取り組む計画です。

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