先週2月6日に、地元の松ヶ丘小学校の校長先生をはじめ、PTA会長、小市4区の各区長、小学校評議員の皆さんが勢ぞろいし、小学校東校舎1階女子トイレと東校舎2階男子トイレの早期改修を市教育委員会に要望しました。
開校から46年を迎える松ヶ丘小学校は老朽化が著しく、特に臭気の強いトイレの全面的改修及び洋式化は、「トイレで用を足せない」子どもたちの心身の成長と安全安心な学校生活環境の充実の観点から、”待ったなし”の緊急課題となっています。
H30年度のトイレ改修…内定から白紙に
実は、昨年6月段階で、小学校からPTAや評議員会の総意で、将来的に児童数の減少を見据え、優先順位をつけ限定的なトイレ改修を要望、教育委員会からH30年度改修の内定を受けていました。
私自身も中山校長先生から相談を受け、教育委員会に早期実施を要望、校長先生からの事業実施「内定」の嬉しい報告を受け、安堵していた経過があります。
ところが、当初、市教委の単独事業として予定していた当該事業について、厳しい財政状況を理由に、トイレ改修の国庫補助の採択がなければ実施困難との財政サイドの「査定」により、白紙に戻ってしまいました。
校長先生から「白紙になってしまった」との失望感を滲ませた報告を受けたのは12月のことです。
こうしたことから、改めて学校と地域を挙げて市教委に再要望するに至ったものです。
教育長…「H31年度には具体化できるよう最善を尽くす」
対応した教育長は、「現場を確認し、何とかしたいとの想いで努力してきたが、先送りとなり申し訳ない。トイレ改修の必要な学校はたくさんあるが、皆さんの要望に応えられるよう力を尽くしたい」と述べ、「H30年度5月に国庫補助申請を行い、H31年度の改修工事実施に向け努力する」との回答を得ました。
しかし、決定ではありません。
東校舎のトイレ改修工事は、全面的な管工事と床面を湿式から乾式に変え衛生面での向上を図るとともにトイレブースの拡大と洋式化を図るもので約2,500万円の経費が概算されています。
国の補助は3分の1ですが、㎡単位の積算単価が決められていて、総事業費に対する3分の1ではなく、凡そ10%くらいの補助に留まるとされます。あとの事業費は起債(借金)で対応することになります。
意見交換では、区長さんや評議員の皆さんから「1年先送りになったことは子どもたちのことを考えると極めて残念。部分的な改修を含めて早期に実現してもらいたい」「小学校は避難所にもなっている。地域にとっても学校のトイレ改修は待ったなし」「当面の措置として、換気扇を増強して臭気対策をとってもらいたい」など次々に強い要望が示されました。
私からも、「いったん事業内定が示されながら、白紙に戻ってしまったことに対する失望感を真剣に受け止め、H31年度の事業採択・H32年度事業実施を確かなものにしてもらいたい。松ヶ丘小の優先順位にしっかり配意し、万が一、国の補助が受けられない場合には市単独事業として実施する方向で検討してもらいたい。また算定措置としての換気扇工事も前向きに検討してもらいたい」と念を押しました。
トイレ改修・エアコン整備…具体的な実施計画を
小中のあり方調査研究特別委員会で古牧小学校を視察した折にも、校長からトイレ改修の強い要望がありました。耐震補強が完了している学校施設の次なる大きな課題の一つは、児童数の減少等を見据えたトイレ改修・洋式化にあります。
松ヶ丘小学校だけの問題ではありません。
また、1月に特別委で視察した広島県福山市では「、学校のエアコン整備よりトイレ改修を優先するとし、文科省の「児童生徒数に応じた適正便器数」を算定し、全ての学校トイレの洋式化を計画的に進める」ことを「健全育成のための教育環境の整備の基本方針」にしていました。
長野市議会では、トイレ改修・洋式化もエアコンの整備も、両方を早期に進めるべきとの考えで市教委に早期実現を求めてきています。
トイレの改修は、市教委で1年に5校くらいのペースで進めているとしますが、公共施設マネジメント、学校施設の長寿命化計画の中で、トイレ改修全面実施の具体的計画をしっかりと位置付ける必要性を痛感します。
新年度予算案を審議する3月議会の論点の一つにしたいと考えます。