「長野市から発信する夏の音楽フェスティバル」と銘打ち、7月8日から始まっていた「アートメントNAGANO2017」は17日、久石譲芸術監督が指揮するナガノ・チェンバー・オーケストラ第5回定期演奏会で幕を閉じました。
夕方からの芸術館アクトスペースでのフェスティバル・フェアウェルパーティに招かれたこともあり、午後3時からの演奏会を鑑賞しました。
曲目は、2015年に日本テレビの委嘱により作曲され、東京で世界初演された久石監督のコントラバス協奏曲とベートーヴェンの交響曲第6番「田園」。
現代音楽とクラッシックです。
コントラバス協奏曲のソリストは、久石監督が最も信頼を置くとされる読売日本交響楽団ソロ・コントラバス奏者の石川滋さんでした。
コントラバスの響きと「田園」の牧歌的なメロディーを堪能しました。
アートメント・ナガノ2017のフェスティバルでは、10日のイ・ムジチ合奏団に続き2回目の鑑賞です。
イ・ムジチは1階S席で鑑賞しましたが、今回は、あえて2階壁際のC席を選択、いわゆる「見切れ席」です。
座席をかさ上げし「見切れ」を改善したとされる席ですが、休憩時間に撮影した写真ではご覧の通り。
ステージに向かって右側の席ではソリストを見ることができますが、左側からはソリストを見ることはできません。
音楽鑑賞には支障がないとはされているものの、オーケストラの演奏では、視覚と聴覚が相まって音の響きの魅力を体感できるものではないかと思います。
演劇鑑賞などでは、ブラックボックスです。料金設定等において主催者側の判断に茹れるとされてきていますが、実際、どのようになっているのでしょうか。要チェックですかね…。
C席2,000円ではやむを得ないのでしょうか…。改善されたとはいえ、残念な顛末を実感しました。
チェンバー・オーケストラの皆さんは1回の公演につき1週間ほど長野滞在しているそうです。滞在期間中に、毎回、長野市内の小学生を対象にピックアップメンバーがアウトリーチ公演にでかけたり、オーケストラリハーサルの一部を無料公開し、未来の聴衆を育てることも継続しているとのこと。
高崎市における群馬交響楽団の「楽器セミナー」のような事業展開に発展していくことを願います。
➡170525経済文教委員会の視察報告➋高崎市「音楽のあるまち高崎」
それにしても、下世話?ですが「入り」が気になります。
市も出資する市文化芸術振興財団の事業報告は9月議会までに市議会に提出されることになっています。
アートメントNAGANOの状況も含めて、議会として課題を探り、課題解決に向けた提言につながる取り組みが必要であると考えます。
市議会経済文教委員会では、7月27日に岐阜県可児市の「文化創造センターaLa」を視察します。
硬直化した日本の公立劇場の経営を、どのような仕組みで、いかに180度展開させるかとの問題意識で公共劇場の改革に取り組む衛紀生・館長兼総監督の実践が視察テーマです。
衛総監督は、長野市の文化芸術振興財団の第三者評価委員会の委員も務めていただいています。
有意義な視察にしたいと思います。