一昨日からの東北中学校への三度にわたる爆破予告、そして昨日の更北中学校での理科実験中の事故による生徒の救急搬送と教育委員会学校教育課では対応に追われています。
大事に至らないことを心から願います。
さて、30日から31日、私鉄中部地連主催の「交通政策フォーラム2017」が三重県鳥羽市で開かれ、私鉄中部地連議員団の役員として参加してきました。
フォーラムは、岐阜市企画部交通政策審議監の青木保親さんを招き、「持続可能な地域公共交通をめざして~地域公共交通網形成計画と多様な連携について」と題する基調講演を拝聴しました。
岐阜市では、BRTを導入し、バスを中心にした地域公共交通網の形成が取り組まれています。視察でも訪問し、これまでに3回ほどお話を聞いています。
人口減少・超高齢化、都市の低密度化などの課題に対応した「コンパクトシティ+ネットワーク」の取り組み、ICカードやバスロケーション運行データなどのビッグデータを活用した利用者目線他を重視し志多公共交通計画の策定の意義など、示唆に富む問題提起をいただきました。
岐阜市が策定した「地域公共交通網形成計画」は、実施施策と数値目標を明確化し、まちづくり関連指標も追加している点が特徴です。
特に地域公共交通網形成計画を踏まえた「再編実施計画」の策定について、➊再編実施計画の認定を受ける自治体の覚悟が問われる⇛地域公共交通の責務の全てを負うことになる、➋交通事業者、市民との連携が不可欠⇛H27年11月に地域公共交通条例を制定、➌道路運送法をはじめとした法の運用を熟知し、地域・事業に与える影響も総合的に検討することや、持続性に繋がる利便性と効率性の両立の難しさを自覚して、利用者の動きをとらえるICデータの活用が不可欠なことを強調された点は、テークノートです。
また、昨年の11月には、商店街と連携したBRTトランジットモール交通社会実験を実施、BRTの新たな可能性を追求したいとのことでした。
長野市が策定を進める「地域公共交通網形成計画」では、パブリックコメントを提出することができませんでしたが、岐阜市の取り組み等を参考に、実のある「網計画」となるように提言していきたいと考えます。
因みに長野市は「再編実施計画」はバス路線の再編なとが課題となることから、策定を考えていないとしています。岐阜市の青木審議官の指摘に沿えば「自治体としての覚悟を避けている」ということになるのでしょうか?しっかりした吟味が必要です。
二日目は、交通政策基本法やH28年度版『交通白書』のポイントをおさらいしながら「公共交通を取り巻く現状と課題」に関する問題提起を踏まえ、分科会で意見交換が行われました。
バス交通を巡っては「要員不足」が深刻な問題となっています。「要員不足」の課題解決は事業者による努力だけでは目に見える進展は困難な状況にあります。
行政サイドからの支援を含めた課題解決が必要となっています。
さて、6月議会定例会が9日から始まります。
本会議での質問はありませんが、公共交通政策を巡っては「網計画」のパブコメを踏まえた策定状況等に着目し、今後の対応を進めたいと思います。