「ご近所の底力を試す訓練」…地元小市区の防災訓練が8日、避難所の安茂里体育館をメイン会場に行われ、約150人の住民が参加しました。
午前8時に震度6強の地震が発生したことを想定した訓練で、防災無線を合図に避難訓練、そして煙体験から始まります。
安茂里小市区地区は、東西に延びる国道19号沿いに住宅が密集し、地区内のほとんどが土砂災害警戒区域・特別警戒区域、また洪水による浸水想定区域にも指定されている地域です。
9月20日には、台風16号の大雨で「避難勧告」が発令された安茂里小市地域だけに、笑顔での避難の一方、真剣な取り組みとなりました。
阿蘇山の爆発的噴火のニュースも、訓練に緊張感をもたらしたものと思います。
怪我人の搬送に始まり、消火器や消火栓を使う訓練、AEDを使った応急救護訓練や災害図上訓練(DIG)が取り組まれました。
今年は、裾花中学校サッカー部の生徒たちが参加し、より有意義な訓練となりました。とりわけ、AEDを使った訓練には興味津々で、身を乗り出して真剣な様子でした。
同行された顧問の先生は、「学校にもAEDは配備されているが、実際に使用する訓練はなかなかできていない。今日の取り組みを踏まえ、学校内でもAEDを使った応急救護訓練を始めたい」とおっしゃっていました。
炊き出し訓練も行われ、災害救援用の包装食(非常おにぎり)が全員に配布されました。
訓練開始式では、先の避難勧告による避難所運営での課題や安茂里体育館西側グランドに防災備蓄倉庫が配備されることなどを報告しながら、「例年と違い午前中の防災訓練、いつ何時発生するかわからない災害対応としてしっかり活かしたい。向う三軒両隣りの安全・安否を確認し合い、安全な場所に非難すること、家庭での防災備蓄をもう一回見直すことを心掛けましょう」と挨拶させてもらいました。
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皆さん、大変ご苦労様でした。
訓練を日々の防災意識の向上につなげ活かしていきたいものです。