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2011年7月26日 「第一庁舎・長野市民会館建設基本計画に関する住民投票条例」たたき台

7月25日、市民ネットの私案としてまとめ、複数の会派に打診したものです。プログと重複しますが、たたき台として作成した条例案を掲載します。住民投票を実現する観点から、修正・補強を含め、皆さんのご意見をいただきたいと思います。[PDF版はこちらをクリック]

         第一庁舎・長野市民会館建設基本計画に関する住民投票条例について

《住民投票条例を別議案として発議する理由》
➊市役所第一庁舎・長野市民会館の建て替えの是非を問う住民投票条例制定を求める市民の直接請求は、議会として真摯に受け止める必要がある。
➋住民投票は、市長と議会の二元代表制を補完するものであり、議会としては、直接請求による市民の政策決定への直接参画の機会を保障する責務があると考える。
➌直接請求は有効とされる2万2843人分の署名により成立したものであり、直接請求の本旨から、条例案は原案の如何について審議されることが求められるところであり、議会による原案の修正については、おのずと限界があると考えられることから、別議案として提案するものである。

《条例案のポイント》
➊市役所第一庁舎および長野市民会館の建て替えに関し、両施設それぞれの建て替えの賛否を個別に問うものとすること。
➋長野市民会館の建て替えに賛成の場合において、参考として「基本計画通りの建設」または「建設時期および建設場所など基本計画の見直しによる建設」を選択できるものとすること。
➌有権者は20歳以上の長野市民とすること。
➍住民投票の実施時期は、条例施行の日から3月以内とすること。
➎投票した者の総数が投票権を有する者の総数の2分の1に満たないときは投票が成立しないものとすること。ただし、市長は開票を指示することができるとすること。
➏市長は住民投票の結果を尊重するものとすること。また、長野市民会館の建て替えに当たっての「基本計画通りの建設」と「建設時期および建設場所など基本計画の見直しによる建設」の投票結果は、これを参考とすること。



         第一庁舎・長野市民会館建設基本計画に関する住民投票条例(たたき台)

[目的]
第1条 この条例は、第一庁舎・長野市民会館建設基本計画に基づく市役所第一庁舎および長野市民会館の建て替えについて、両施設それぞれに対する市民の賛否の意思を明らかにし、もって市民参画による市行政の民主的かつ健全な運営を図ることを目的とする。
[住民投票]
第2条 前条の目的を達成するため、市役所第一庁舎および長野市民会館両施設それぞれの建て替えに対する賛否について、市民による投票(以下「住民投票」という)を行う。
2 住民投票は、市民の自由な意思が反映されるものでなければならない。
[住民投票の執行]
第3条 住民投票は市長が執行するものとする。
2 市長は、地方自治法第180条の2の規定に基づき、協議により、その権限に属する住民投票の管理および執行に関する事務を長野市選挙管理委員会(以下、「選挙管理委員会」という)に委任するものとする。
[住民投票の期日]
第4条 住民投票は、本条例の施行の日から3月以内に、これを実施するものとする。
2 市長は、前項の規定により投票日を定めたときは、選挙管理委員会に当該投票日の50日前までに通知しなければならない。
3 選挙管理委員会は、前項の規定による通知を受けたときは、投票日の7日前までにこれを告示しなければならない。
[投票資格者]
第5条 住民投票における投票の資格を有する者(以下「投票資格者」という)は、投票日において長野市に住所を有するものであって、前条3項に規定する告示の日(以下「告示日」という)に長野市の選挙人名簿に登録されている者および告示日の前日において長野市の選挙人名簿に登録される資格を有する者とする。
2 次の各号に掲げる者は、住民投票の投票権を有しない。
(1)成年被後見人
(2)禁錮以上の刑に処せられその執行を終わるまでの者
(3)禁錮以上の刑に処せられその執行を受けることがなくなるまでの者(刑の執行猶予中のものを除く)
[投票資格者名簿]
第6条 選挙管理委員会は、投票資格者について、市役所第一庁舎および長野市民会館両施設の建て替えの賛否を問う住民投票資格者名簿(以下「投票資格者名簿」という)を作成するものとする。
[投票の方法]
第7条 住民投票は、秘密投票とし、市役所第一庁舎建て替えの賛否および長野市民会館建て替えの賛否をそれぞれ個別に問うものとし、投票はそれぞれ1人1票とする。
2 市役所第一庁舎の建て替えについて、東日本大震災等の教訓を生かし、市民の防災拠点となるよう市役所第一庁舎の建て替えに賛成するときは、投票用紙の賛成欄に、市役所第一庁舎の建て替えに反対するときは投票用紙の反対欄に自ら○の記号を記載して、投票する。
3 長野市民会館の建て替えについて、新しい芸術文化活動の拠点、また新たな防災拠点として長野市民会館の建て替えに賛成するときは、投票用紙の賛成欄に、長野市民会館の建て替えに反対するときは投票用紙の反対欄に自ら○の記号を記載して、投票する。
4 長野市民会館の建て替えに賛成とした投票人は、「基本計画通りの建設」(H26年度末までに現在地で第一庁舎の合築により建設)と「建設時期及び建設場所など基本計画の見直しによる建設」(H26年度末完成にこだわらず、建設時期および建設場所、規模・機能について改めて見直す期間を設定し、市民合意による建設をすすめる)欄に○の記号を記載できる。
5 前3項に規定する○の記号の記載方法は、○の記号を自書する方法または○の記号を表す印を押す方法によるものとする。
6 前3項の規定にかかわらず、身体の故障その他の事由により、自ら投票用紙に○の記号を記載することができない投票人は、代理投票をすることができる。
7 前5項の規定にかかわらず、点字による投票の方法は、規則で定める。
[投票所においての投票]
第8条 投票人は、投票日の当日、自ら投票所に行き、投票資格者名簿またはその抄本の対照を経て、投票しなければならない。
2 前項の規定にかかわらず、投票人は、規則で定めるところにより、期日前投票または不在者投票を行うことができる。
[投票の効力の決定]
第9条 投票の効力の決定に当たっては、次条の規定に反しない限りにおいて、その投票をしたものの意思が明白であれば、その投票を有効とする。
[無効投票]
第10条 次の各号のいずれかに該当する投票は、無効とする。
(1)所定の投票用紙を用いないもの
(2)○の記号以外の事項を記載したもの
(3)○の記号のほか、他事を記載したもの
(4)○の記号を投票用紙の賛成欄および反対欄に重複して記載したもの
(5)○の記号を投票用紙のいずれの選択肢の欄に記載したのか判別しがたいもの
(6)白紙投票
[情報の提供]
第11条 市長は、市役所第一庁舎および長野市民会館の建て替えに関する住民投票の実施に際し、市役所第一庁舎および長野市民会館の建て替えに関する経過、時期、規模、事業費その他の投票資格者がその賛否の意思を明確にするために必要な情報の提供に努めるものとする。
2 市長は、前項に規定する情報の提供に当たっては、中立性の保持に留意しなければならない。
[投票運動]
第12条 住民投票に関する投票運動は、自由とする。ただし、買収、脅迫等投票資格者の自由な意思が拘束され、もしくは不当に干渉され、または市民の平穏な生活環境が侵害されるものであってはならない。
2 前項の投票運動の期間は、投票日の前日までとする。
[成立要件等]
第13条 住民投票は、投票した者の総数が投票権を有する者の総数の2分の1に満たないときは、成立しないものとする。ただし、住民投票が成立しない場合であっても、開票作業を行えるものとする。
[投票および開票]
第14条 前条までに定めるもののほか、住民投票の投票および開票に関しては、規則で定めるほか公職選挙法、公職選挙法施行令、および公職選挙法施行規則の規定の例による。
[投票結果の告示等]
第15条 選挙管理委員会は、市長の指示があった場合は、開票を行い投票結果が確定したときは、直ちにこれを告示するとともに、当該告示の内容を市長に報告しなければならない。
[投票結果の尊重と参考]
第16条 市長は、市役所第一庁舎の建て替えに賛成または反対の住民投票の結果および長野市民会館の建て替えに賛成または反対の住民投票の結果を尊重するものとする。また、長野市民会館の建て替えに当たっての「基本計画通りの建設」と「建設時期および建設場所など基本計画の見直しによる建設」の投票結果は、これを参考とする。
[委任]
第17条 この条例に定めるもののほか、住民投票の施行に関し必要な事項は、規則で定める。
附則
[施行期日]
1 この条例は、公布の日から施行する。
[失効]
2 この条例は、投票日の翌日から起算して90日を経過した日にその効力を失う。