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08年12月16日
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15日の総務委員会…指定管理者・利用者負担・消防の人員削減で議論

総務委員会に付託された議案に注文をつけて賛成

15日は所属の総務委員会の日。総務委員会は総務部・企画政策部・財政部・行政改革推進局・会計局・消防局・議会事務局などを所管する委員会で、関係する補正予算案や条例案などについて審議。注文をつけつつ議案原案には賛成しました。前置きなしの報告となるため、わかりづらいとは思いますが、いくつかのポイントを報告します。

指定管理者制度で、民間事業者等に任せる指定期間は5年を限度に

 議案第125条は、ほぼ3年から5年と定められている指定管理者制度の期間を個々の施設の設置・管理条例から削除する内容。地方自治法では個々の施設条例に期間の定めを必要としていないこと、施設の指定管理者の指定議案毎に期間を定めていることなどから、施設条例には盛り込まないとするものだ。単に条例の条文整備の問題だけではないとの思いから質問。指定議案で期間が定められるとはいえ、議会に指定議案がかかるのは、それまでに期間を定めた募集要項が行政で作られ、指定管理者を募集し選定委員会で選定済みとなった後の問題、指定管理者の指定期間が行政側の裁量で長期間にわたることに道を開く可能性が生じる(因みにPFIの民間手法では10年以上)。雇用継続という面では長期の指定期間が有効に作用することもあるだろうが、毎年行わるモニタリング評価や、市民サービスの向上、経費の削減をきちんと検証することを考えると、3年から5年というスパンを上限に指定期間が定められる必要がある。指定管理者制度は始ってまだ3年、未完成の制度故に尚更である。指定期間を最長でも5年間とすることを強く確認した上で、議案には賛成した。
課題の多い指定管理者制度、透明度の高い運用ガイドラインを早期に

 さらに、委員会では、指定管理者が法令違反した場合の指定の解除・取り消しやペナルティについて基準を設けること、雇用の継続や地元企業の育成と活用について改善するよう求める意見が相次いだ。指定管理者制度の運用に関する「ガイドライン」づくりを急ぐよう委員長報告に盛り込むこととなった。選定過程及び選定結果の公開(透明性)、指定管理者の成績評価(実効性)、市民の第三者評価、労働者の雇用条件の確保など課題が多い指定管理者制度。僕自身もガイドラインについて具体的モデルを検討する必要がある。
利用者負担の見直し=値上げは慎重に。市民の声聞く場を

 また、利用者負担の見直しについて、H22年度実施を見込んでいることから、担当課で決定することになる利用料の値上げ原案について、広報で特集を組むなり、特集号として独自の広報を作成するなり、十分な情報公開と市民の意見集約を行うことを強く求めるとともに、現下の厳しい社会経済状況、市民の暮らし向きを踏まえ、値上げしない政策判断が重要だと粛々と値上げが進められないよう釘を刺した。ごみ有料化の決定のように「議会の議決ありき」「市民にとっては議会で決まってしまってから初めて説明会」のような対応を繰り返さないよう求めたものだ。
安全に格差生む「消防の削減」は白紙へ

 消防局関係では、補正予算に盛り込まれた氷鉋分署の整備事業と消防と救急の兼務の問題が焦点に。氷鉋分署は施設が老朽化し消防隊のみの配置であることから、移転して救急隊も配置する計画なのだが、当初は機動センターとして整備する計画が用地買収をめぐってとん挫、分署の整備方針に切り替え、ようやくその移転場所に目星がつき、用地取得に向け補正予算措置(債務負担行為)が取られることとなったものだ。南バイパス沿いの「近鉄物流」の北側の2500㎡の土地である。バイパスからちょっと奥まっていることが懸念材料ではあるが、ここに至るまでに紆余曲折の経過があり、待ったなし乗整備事業であるだけに、スムーズに事業を進むことを願いつつ、議案には賛成した。

もう一つは、消防の人員削減・消防と救急の兼務問題である。市民ネットの予算要望の折に市長が「消防と救急の両方の資格取得を進めたい」としたことから、現場の対応を聞いた。消防局長は「救急隊員資格は2ヶ月間で取得できることから、二つの資格を持つ対応ができる。職員にはさほど負担にはならないと思う。しかし、安全・安心の市民サービスが低下すると問題になっている中山間地3分署の課題は解決しない。いろんな角度から兼務について研究している段階」とした。また、「確かに救急の出動が多くなっているが、消防隊の出動も火災だけでなく災害や事故への対応も含めると、決して少なくない」とも。命の安全に格差があってはならない。やはり消防分野の人員削減は白紙に戻し、地域消防体制の充実を図ることだ。
市庁舎建て替え問題…来年2月の総務委員会に基本方針提示へ

市庁舎と市民会館の建て替え問題では、あり方懇話会の報告書を受けて、来年1月中に庁内で「幹の部分の方向性」を出し、2月に閉会中開催となる総務委員会に提示・報告し、その上で最終的な方向性を決めたいとした。
地域公共交通の活性化・再生で12月22日に法律に基づく協議会立ち上げへ
 会社再建に取り組む川中島バスから提示された不採算路線について「廃止4路線のうち、3路線では市が事業主体となって廃止代替バスを運行する」との当面の対応措置がまとまっているが、持続可能な公共交通システムづくりはこれからが本番。この課題を検討する協議会=「地域公共交通の活性化・再生に関する法律」に基づく協議会が、22日に初会合をもつことに。市民の皆さんに公共交通を利用してもらえる公共交通優先のまちづくりへの一歩が始まる。課題山積だ。

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