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08年6月30日
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深刻な不登校の増加…Q-U調査に効果を期待

 市内の小中学校で不登校の児童・生徒が増加傾向にあることが教育委員会のまとめでわかりました。特に中学校では不登校生徒の割合が県と全国の平均を上回っており、深刻な状況にあります。

不登校の割合、小・中ともに全国平均上回る

 教育委員会によるとH18年度調査で、30日以上の長期欠席をした児童・生徒は、小学校で97人、前年度比で6人増、中学校では388人で同2人増です。不登校の割合は小学校が0.44%で県平均(0.49%)を下回ったものの全国平均(0.30%)を上回り、中学校では3.83%で県平均(3.18%)、全国平均(2.86%)ともに上回っています。【表は長野市民新聞より】
 中学校に進学して、小学校の環境との違いから学校生活になじめず心理的に不安定となる「中1ギャップ」が問題となっていますが、問題は1年生だけにとどまらないのが現実となっているようです。

 学校では、「1日休むと電話、3日休むと家庭訪問」との対応をしていますが、不登校の増加に歯止めがかからないとしています。

不登校予防のために「Q-U」調査始める

 このため、教育委員会では急きょ今年度から小学校9校、中学校7校で小6と中2の2000人を対象にQ-U調査を活用した不登校を予防するためのモデル事業に取りかかったとのことです。

 Q-U調査とはクエッショナリー・ユーティリティ調査といわれるもので、不登校の早期発見・予防に効果があるとされているアンケート調査。都留文科大学の河村茂雄教授らが開発したツールで、子どもたちの学校生活における満足度を測る40問の質問が設定され、結果から「月九生活満足群」「侵害行為認知群」「非承認群」「学級生活不満足群」の4タイプに分類し、追跡調査をしながら子どもたちを支援していくものだそうです。

抽出調査から全校継続調査の実施へ

 既に裾花中学校や広徳中学校で先行して取り組まれて来ているとのこと。今年から始める調査で、しかも抽出された2000人が対象という限界がありますが、効果が出ることを期待したいものです。しかし、課題もあります。数年間継続して追跡調査しなければ、子どもたちの変化はつかめず、それぞれの子どもに合致した支援が困難であるということです。まずは今回の取り組みをとっかかりにして継続調査できるような予算措置を求めていきたいと思います。


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