2008年5月12日
川中島バス株式会社
代表取締役 青 柳 正 博 様
長野地区公共交通対策会議
代表委員 竹 内 久 幸
代表委員 神 山 勝
川中島バスの事業再生にあたっての要望書
日頃から、地域公共交通の維持に尽力・貢献されていることに感謝申し上げます。
さて、貴社を含むアルピコグループ19社は、金融機関の支援による「私的整理に関するガイドライン」に沿って、事業再生をスタートさせました。金融機関に同意された事業再生計画では、交通事業を主要事業の一つと位置づけるとともに、バス会社を統合して不採算路線等を見直すとされています。過日、松本電鉄が松本市に提示した見直し案では、6路線を全部または一部廃止、6路線を減便、路線変更するとされ、市民の足が守られるのかとの切実な問題が一挙に現実味を帯びてきております。
バス交通事業を柱とする川中島バスにあっては、長野市民の欠かせない生活の足として、長く市民から親しまれ、必要とされてきました。マイカーの普及等によるバス利用者の激減が会社経営を困難にしている厳しい現実は理解できるものの、バス公共交通は、市民にとって、とりわけ高齢者や障がい者、車を持たない学生など交通弱者にとって、欠かせない移動手段です。だからこそ、バス事業者には安易に公共交通から撤退することなく社会的な責任を担い続けてもらいたいと強く願うものです。
同時に、地域経済に大きな影響を及ぼす雇用の維持確保、賃金・労働条件等の維持についても、これまでの労使合意を基本に、最大限の努力をされるよう願うものです。
私たち自身、地球温暖化防止の取り組みをはじめ、公共交通の維持・活性化にあたっては、事業者・行政任せではなく、一人ひとりの自覚と行動が求められているとも考えています。
こうした観点から、下記について要望するとともに、誠実に事業再生に取り組まれるようお願いする次第です。
一.長野市内のバス事業者と連携し、かつ長野市行政とも連携し、長野市民の生活の足を守り維持してください。
一.従業員の生活、地域経済に与える影響等に鑑み、事業再生において、雇用の維持確保、賃金・労働条件の維持に、最大限の努力をしてください。
以 上
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