注目の名護市長選挙、辺野古新基地建設ノーを訴えた稲嶺進・現市長が再選を果たしました。やったー!です。辺野古反対へ大きな弾みにしたいです。
さて、先週14日、15日と続いて、市議会「子育ち・子育て対策特別委員会」が開かれました。
14日は管内視察。県下で初めて認可された幼保一体型の「認定こども園」=朝陽学園や川中島地区の昭和児童センター、篠ノ井中央児童センター、篠ノ井こども広場「このゆびとまれ」、夜間保育に取り組む私立若葉保育園などを視察。
子ども・子育て関連3法の施行に伴い策定される「子育て支援事業計画」に盛り込むべき内容を検討するための現地調査です。
認定こども園は、増額される消費税から7,000億円を投入する少子化対策の目玉とされています。昨年12月に国が新しいこども園の基準を定めたことから、全国の自治体で導入に向けた取り組みが本格化するとされています。
幼稚園と保育園を一体で運営する朝陽学園は、H17年に北堀の現在地に移転新築された施設でH19年から認定こども園として運営されています。幼稚園は251人、保育園では102人を受け入れています。設立当初から徒歩通園・預かり保育を実施しているとのこと。
広大な園庭も整備され、新しい姿を垣間見た思いはします。国の基準をはじめ、幼稚園と保育園の資格を要する職員の雇用のあり方や、給食費を含む利用料金について、なお調査が必要です。
児童センターでは、小学校の改築に伴い、学校敷地内の旧プレハブ校舎をセンター施設として活用している昭和児童センター、老朽化が著しく“おやつ”を食べる集会室は子どもで満杯状態となっている篠ノ井中央児童センターと、両極にある施設を視察。国の基準は満たしているとされるものの、子どもたちにとって快適な空間・居場所が確保されているのか、児童センター施設の厳しい現実から長野市版放課後子どもプランの将来をしっかり考える必要があります。
夜間保育を実施している「若葉保育園」。午前7時30分から翌日の午前0時30分まで17時間開所する施設で、社会福祉法人・長野市私立保育協会が運営しています。乳幼児49人を受け入れ、混合保育となっています。
施設の特徴として、単身世帯(父子・母子家庭)が45%と多いこと、低所得者層が多いこと、精神障害を持つ親の子が3人、発達障害を疑われる子が5人いることなどがあげられ、施設の課題として、老朽化し、廊下が外にありトイレ等に行けない施設であること、駐車場が少ないこと、セキュリティがなく警備員を雇用し対応していることなどが強調されました。
また、延長保育料の負担が重く、生活支援が必要な世帯が多い点も課題として強く指摘されました。
夜間保育に対する需要がどれ位あるのかといった把握は必要ですが、若葉保育園の実態は極めて厳しいものがあります。
私立保育協会では「移転改築」も検討しているとのことですが、現在の地理的条件から需要があるという見方もできますから、慎重な検討が必要であると同時に市の支援のあり方についてもしっかりと検討する必要性を感じます。
翌15日の特別委では、放課後子どもプランの現状と課題について集中審査。市では、H27年度からの5年計画で、H31年度までに小学校6年生までの留守家庭の児童全員の受け入れを進めたい、状況が異なる学校区単位にニーズを把握し個別計画を策定したいとしています。留守家庭以外の希望する児童の受け入れは最終目標にしたいとの意向です。
長野市版放課後子どもプランの現状は、留守家庭の児童で、なおかつ小1から小4に限定されているのがほとんどで、児童センターで受け入れられない児童を学校内施設のプラザで補っているのが現実。希望児童を受け入れている学校区は、200人規模以下の小学校や中山間地域の学校にとどまっています。
私は、小6までの留守家庭の希望児童全員を受け入れ、快適な放課後の居場所を確保するには、児童館・児童センターの施設更新・増改築が避けられないこと、したがって児童館・児童センターの新築・改修は行わないとする従来の方針の見直しが必要なこと、留守家庭と希望家庭の児童を一体的に実施しようとする長野市版放課後プランの目標は、現状に照らして、机上のプランで現実的ではなく、プラン全体の見直しが必要なことを指摘しました。
厳しい経済状況のもと、夫婦共働きで留守家庭となる世帯が今後、増えていくことが想定されることからも必要だと痛感します。
児童センターの利用料金について、審議会では利用者負担のあり方が検討されていますが、おやつ代や延長利用を除き、原則無料で実施していくことも重要です。委員会では、質問・確認ができずに終わってしまった問題点です。
放課後子どもプランの現状と課題については、市側から示された資料等に基づき、3月議会に向けて、改めてまとめたいと思います。
地元の安茂里・松ヶ丘・裾花の児童センター、子どもプラザの課題も調査するつもりです。センター長および施設長にはお願いしました。
また、子ども・子育て関連3法における法定13事業の現況について、これまでの委員会に提出された資料では、それぞれの支援サービスの延べ利用人数が示されたものの、サービスを必要とする実人員が示されなかったことから、資料提供を求めてきていましたが、13事業のうち7事業で「統計数字無し」という結果に。
子育て支援のサービス利用の実人員と延べ利用人数があって、初めてサービスの利用度合いや利用者の充足度などを推し量ることができる、サービスそのものの課題やサービスの隙間を埋める課題も浮き彫りにできるのではと考えます。さらに、利用しない或はできない世帯の課題も探ることができるでしょう。
子ども・子育て支援事業の利用者を「延べ人員」というパイで把握するだけでなく、実数を把握することで、よりきめ細かな対応ができると思います。
さて、明日から3日間、子育ち・子育て対策特別委員会で行政視察に出かけます。世田谷区・松戸市・浜松市・高松市の特徴ある子育て支援事業を勉強してきます。