屋代線を考える議員連盟総会

赤く錆びついたレール。若穂駅で。再び輝かせることは可能だろうか?!

 
 2日、若穂支所で旧屋代線沿線3市の議員でつくる「屋代線を考える議員連盟」の総会が開かれました。何故だか、今でも成り行きで「幹事長」を務めることになっています…。
 
 総会では、屋代線は残念ながら廃止となったものの、代替バスの利便性の向上や長野市域における新交通システム導入可能性調査の動向、長野電鉄からの鉄道資産一括無償譲渡申し入れに対する跡地利用の検討など、いくつもの課題が残っていることから、「旧屋代線沿線の公共交通の在り方及び地域活性化の研究」「その他目的達成に必要な活動」をH24年度の事業計画として決定しました。
 事業計画案に対し、「バッテリー電車の導入」や「自然エネルギーを活用した鉄道車輛の導入」などの意見が出され、研究課題として検討することになりました。

 千曲市議選を目前に控え「総会に緊急性があるのか」との疑問も…。三役会議でも時期について検討し、千曲市議会選出の役員の了解を得てきたことなどを報告しながら理解を求める一幕も。配慮が足らず、申し訳なく思います。ゴメンナサイです。

 総会では、長野市交通政策課から代替バスの乗降調査の結果や新交通システムの導入検討状況を報告してもらいました。長野市議会のメンバーにとっては「改めて」になるのですが、千曲市や須坂市の議員には初めてだったようです。少なくとも乗降調査は法定協議会の取り組みですから、構成市議会に全体化されて然るべき課題です。

旧屋代線・若穂駅から。ブルーシートに包まれる踏切…。


 跡地利用に関しては、LRT導入・鉄道としての利用継続(松代)、廃線を前提としてまちの活性化に活かす取り組み(若穂)、道路化の提案(須坂市長)などなど、沿線3市の地区ごとに温度差があります。また、新幹線新駅構想とつながる鉄道網の維持・再生など、市行政や市議会サイドの思惑も一様ではありません。

 議員連盟としては、それぞの地区の動向や提案を共通認識にしながらも、代替バス運行の利便性の向上や跡地の全体的な利用の検討について、共通基盤を作らないと、議員連盟そのものの存在意義がなくなってしまう瀬戸際かなとも感じています。少なくとも3役レベルでは、そうした意思統一を図っているのですが、全体の共通認識としていくことが重要でしょう。河東地域のまちづくり、河東地域の地域公共交通網の維持・活性化、そして河東地域と結ばれる広域での公共交通ネットワークの検討が必要であると感じます。

 さて、3月末に屋代線が廃止され、代替バスの運行が始まって3カ月。法定協議会が4月に実施した乗降調査によれば、調査日の条件が違うものの、長野電鉄時代の電車と比較し、平日で7割から8割の乗車数で、運賃収入で比較すると屋代線の742万円(月当り)に対し屋代須坂線のバス運賃収入は459万7千円で、約62%。木島線廃止時とほぼ同率とされるものの、法定協が設定した70%には達していない状況です。
 また代替バス運行の運行経費・1カ月あたり973万9千円に対する収支率は約47.2%で、目標の51.6%には及ばない状況です。

 旧屋代線を活用したLRT導入の可能性調査の動向を見守りたいとは思いますが、代替バスの利便性の向上に向け、BRT化(バス専用道路化)を真剣に検討する必要があると考えています。
 この夏が勝負です。

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