「育てよう!笑顔を運ぶ公共交通」「乗って活かそう公共交通」を合言葉にJR長野駅前で公共交通利用促進アピール活動に取り組みました。私鉄総連が全国展開している取り組みの一つで、28日は県内2カ所で実施。アルピコ交通労組や長野電鉄労組の皆さんと一緒にアピールしました。
今年のグッズは、うちわとクリアフォルダー、1400セット用意したグッズは、40分余りで完全配布となりました。朝の駅頭はチラシだけではなかなか消化できないのですが、グッズがあるとさすがに受け取ってもらえる皆さんが多いようです。
午後には、私鉄県連と県公共交通対策会議の共催で、「長野県の新たな総合交通ビジョンの策定」について学習会。担当する県企画部交通政策課から飛沢聡係長を招き意見交換しました。
県では、H9年からH22年の取り組み期間で策定した「新交通ビジョン」を見直し、H25年から15年程度を見据えた「新たな総合交通ビジョン」の策定に取りかかっています。
同じく策定中の新たな総合5カ年計画(H25~H29)を補完する分野別計画に位置づけられるもので、「リニア中央新幹線が開業する新時代における総合的な交通ネットワークの形成に向けた県の交通政策の方向性(ビジョン)を示す指針」として策定されます。
県に「新総合交通ビジョン検討委員会」(有識者会議)が設置され、今のところは、10圏域ごとに市町村との意見交換会(6圏域で終了)やアンケート調査を実施、リニア中央新幹線についての論点整理とビジョン素案の検討段階となっているようです。
ビジョンは、今後の協議に委ねられる部分が多いとはいえ、三本柱で構成されるようです。一つは「リニア中央新幹線の新時代に向けて~リニア中央新幹線のH39年開業を見据えた交通体系のビジョン」、二つに「産業振興や交流を促進する交通基盤~観光や産業の品公、人の交流を促進する交通施策の基本的な方向」、三つに「地域生活を支える公共交通~日常生活を支える交通網(足)を確保するための交通施策の基本的な方向」。
12月にはビジョン案を提示し、パブリックコメントなどを経て策定していく計画です。
意見交換では、長野電鉄屋代線が廃止となったことについての県としての総括を求める意見や、県独自の財政支援を含めた具体的な施策の展開、バス・タクシーの産業育成の視点などを盛り込むよう求める意見が相次ぎました。また、木曽のおんたけ交通労組からは、6町村で運営されるコミュニティバスの運行について木曽町だけでも1億3千万の経費がかかっていることから、持続可能な生活の足となるよう県の支援を訴えました。
私からは、「リニア中央新幹線を柱に据えざるを得ない状況は理解するが、開業までの15年間をスパンにすることを考えると、地域公共交通の再生に有効な手立てがなければ、地域公共交通はますます疲弊してしまう。高速交通から生活交通にシフトするビジョンとして策定されるべきではないか」、また「マイカーから公共交通ヘの利用転換を図るため、環境部のノーマイカー通勤ウィークの取り組み等も取り込みながら、県民・事業者へのインセンティブとなるような政策誘導を含め、公共交通利用促進策を柱の一つに据えるべきではないか」と意見を申し上げました。
県の担当者は「そうした意見は検討委員会の中でも出されている。今後、総合的な視点からまとめていくことになると思う」と述べました。
また、新総合交通ビジョンは、圏域ごとの課題と方向性はまとめないとのこと、県全体の指針となるようです。地域性を踏まえた圏域ビジョンと具体的な実行計画が必要になると考えられます。
まとめられたビジョン案に対するパブリックコメントの前に、検討委員会の協議の視点・素材となるよう意見提出を図る必要がありそうです。
学習会に続いて議員懇談会が行われ、県交通運輸連絡協議会の協力議員から問題提起が行われました。
飯田市選出の小島康晴県議から「リニア中央新幹線について」、松本市選出の中川博司県議から「県の新総合交通ビジョンの課題について」、長野市選出の竹内久幸県議から「北陸新幹線延伸に伴う長野以北並行在来線について」、それぞれ報告を受けました。
私は、長野市議として「長野市の交通課題」として、屋代線廃止後の代替バス運行の課題と新交通システムの研究、ICカード導入など生活路線バスの利便性向上策、長野市版公共交通ビジョンの策定、コミュニティバスや乗合タクシーの入札問題等について簡単に報告しました。
夕方からは自治体議員を交え盛大に交流会が催されました。週末から発熱し風邪気味の私は、日曜日を「静養日」としていたこともあり、二次会は遠慮し、ほどほどにいただき帰路につきました。
なかなか風邪が抜けない…飲んでいれば自業自得ですかね…。