要望は、①幼稚園、保育園、小中学校の給食用食材の放射性物質検査を行い、少しでも検出された食材は使用しないこと、②魚介類や県内産食材も検査対象とすること、③長野市独自にゲルマニウム半導体検出器を導入すること、④幼稚園・保育園の園庭、小中学校の校庭の土壌検査を行うこと、⑤災害廃棄物(がれき)受け入れあたっては、安全が確保できないものの受け入れは絶対にしないことなど6項目。
市長は、「給食用食材の安全確保は当たり前のこと、県教委の検査により放射性物質の新基準に基づき対応している」「検査機器は導入することを検討している」「園庭・校庭の空間放射線調査結果は0.08~0.09マイクロシーベルトで土壌調査は必要ないと判断しているが調査は継続する」「瓦礫処理は、安全基準や焼却灰の最終処分場の問題があり現段階では極めて難しい」などと回答しました。
放射性物質の独自検査で、既に市側は3月議会で「消費者庁の機器貸与第4次選定に漏れた場合は、厚労省の補助金を活用し導入することを検討する」としてきていますが、今日の段階でも、この「検討」方針を繰り返すだけに止まりました。
簡易検査となるシンチレーションスペクトロメータ(1台約300万円~400万円)とするか、精密検査を行うことができるゲルマニウム半導体検出器(1台2000万円)とするかを含めて検討中としますが、二者択一の問題ではなく、簡易検査を広く実施し、精密検査が必要な場合にも市独自に検査できる態勢を作り上げることが求められています。
ゲルマニウム検査機の場合、1.5トンの重さがある事から、機器の配置場所も課題とされているようですが、保健所1階の改造・増設で解決できる問題でしょう。市民の安心と安全を確保するための予算措置に反対する市民はいないと思います。
県では給食用食材の検査のために4月から教育事務所に食材専用の検査機=NaIシンチレーションスペクトロメータを4台導入しました。1カ月当たり480検体(6検体/台×20日)程度で県外産食材を検査します。
市では、県の検査を活用するのですが、第一~第三の給食センターコース毎、合併地区の共同調理場毎に月1検体、計14検体の検査に止まります。給食センター毎にスペクトロメータを導入することを検討すべきでしょう。
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要望の最後には、市長がお母さんたちから「早く検査機の導入をしてください」と拍手で見送られる場面も。明るくも真剣なお母さんたちの要望に応える市長の早期決断を求めたいものです。要望団体では、6月議会に向けて請願に取り組む方針です。請願事項を相談しながら全会一致で可決できるような取り組みにしたいと思います。