戦後80年…県護憲連合総会開く

長野県憲法擁護連合(略称=護憲連合)は2月11日、県労働会館で第70回定期総会を開き、戦後80年の節目の年にあって、加害の歴史を直視し平和国家の歩みをとりもどすため、憲法改悪や防衛費の増強に反対するとともに、あらゆる差別の根絶・人権確立に向けた取り組みを進める活動方針を確認しました。オンラインを含め40名が参加しました。

松澤佳子代表委員は、女性差別撤廃条約選択議定書の早期批准を求める意見書採択運動で県内では12月議会までに県議会と77市町村中73市町村議会で採択されたことを受けて、地区の取り組みに感謝を述べてうえ、「これだけの意見書が採択されてもなお、政府は検討中の姿勢を変えていない」ことを厳しく批判し、「差別をなくすため、ジェンダー平等、選択的夫婦別姓の実現などに向け、私たちが社会の中で粘り強く具体的に取り組む必要がある」と呼びかけました。

記念講演では、沖縄平和運動センターの岸本喬事務局長を講師に「沖縄の『』を問う…再び戦場にしないために」のテーマで沖縄レポートを話していただきました。松本市で開かれた青年女性の反戦平和学習会ともオンラインでつなぎ35名の皆さんが聴講しました。

岸本さんは、1972年5月15日、沖縄が本土に復帰した際の琉球新報の見出し「変わらぬ基地 続く苦悩」が、復帰から50年の2022年5月15日でも全く同じ見出しであることを紹介し、サブ見出しが「いま 祖国に帰る」から「いま 日本に問う」と変わった点を指摘、軍事優先・暮らし犠牲に異議を申し立てる沖縄の民意が国に届いていないことを強調、辺野古新基地建設、「台湾有事」を口実にした南西諸島で進む軍事要塞化、欠陥機オスプレイの飛行訓練の全国展開、日米合同軍として増強される自衛隊など軍事力強化が進められる沖縄の現状に触れながら「決して沖縄だけの問題ではない。沖縄の現状に関心を持ち一緒に声を上げていきたい」と訴えました。

最後に沖縄平和祈念資料館の『展示結びのことば』が紹介されました。

沖縄戦の実相にふれるたびに

戦争というものは

これほど残忍で これほど汚辱にまみれたものはないと思うのです

この なまなましい体験の前では

いかなる人でも

戦争を肯定し美化することは できないはずです

戦争をおこすのは たしかに 人間です

しかし それ以上に

戦争を許さない努力のできるのも

私たち 人間 ではないでしょうか

戦後このかた 私たちは

あらゆる戦争を憎み平和な島を建設せねば と思いつづけてきました

これが

あまりにも大きすぎた代償を払って得たゆずることのできない

私たちの信条なのです

心に刻みたいものです。

【信濃毎日新聞の報道より 2月12日付】

【朝日新聞の報道より 2月12日付】岸本さんの講演のポイントが紹介されました


総会後、JR長野駅前でスタンディング行動。軍拡・軍事増税NO!をアピールしました。

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